VAT番号(VAT ID)検証ツール|形式・チェックデジットのオフライン確認

VAT登録番号(VAT ID)の桁数・国コードプレフィックス・チェックデジットをブラウザ内でオフライン検証します。EU加盟27か国とイギリス(北アイルランドの「XI」を含む)の計28か国のVAT番号形式に対応し、入力ミスをすぐに見つけられます。

対応国一覧(28か国)

各国の書式(桁数・文字種)と、チェックデジットの算出方法に対応しているかどうかの一覧です。「未対応」の国は書式のみで判定しています。

国・地域 コード 書式 チェックデジット対応
オーストリア AT "U" + 数字8桁 対応
ベルギー BE 数字10桁(先頭は0または1) 対応
ブルガリア BG 数字9〜10桁 未対応
キプロス CY 数字8桁 + 英字1桁 未対応
チェコ CZ 数字8〜10桁 未対応
ドイツ DE 数字9桁 対応
デンマーク DK 数字8桁 対応
エストニア EE 数字9桁 未対応
ギリシャ EL 数字9桁 未対応
スペイン ES 英数字1桁 + 数字7桁 + 英数字1桁 未対応
フィンランド FI 数字8桁 対応
フランス FR 英数字2桁 + 数字9桁 対応
イギリス GB 数字9桁(+枝番3桁の場合あり) 対応
クロアチア HR 数字11桁 対応
ハンガリー HU 数字8桁 未対応
アイルランド IE 数字7桁 + 英字1〜2桁 等 未対応
イタリア IT 数字11桁 対応
リトアニア LT 数字9桁または12桁 未対応
ルクセンブルク LU 数字8桁 対応
ラトビア LV 数字11桁 未対応
マルタ MT 数字8桁 未対応
オランダ NL 数字9桁 + "B" + 数字2桁 対応
ポーランド PL 数字10桁 対応
ポルトガル PT 数字9桁 対応
ルーマニア RO 数字2〜10桁 未対応
スウェーデン SE 数字12桁(末尾は"01") 対応
スロベニア SI 数字8桁 未対応
スロバキア SK 数字10桁 対応
北アイルランド(英国) XI GBと同じ(数字9桁 等) 対応

VAT番号検証ツールとは

VAT(付加価値税)番号は、EU加盟国をはじめとする多くの国で課税事業者に割り振られる登録番号です。海外の取引先から請求書やメールで受け取ったVAT番号に入力ミスがないかを確認したいとき、実際にEUの公式データベース(VIES)へ照会する前に、まず番号自体の形式が正しいかを素早く確認できると便利です。本ツールは、各国が公開しているチェックデジット(検査用の数字)の算出方法を使い、桁数・国コードプレフィックス・チェックデジットの3点をブラウザ内だけで検証します。

入力した番号や判定結果がサーバーへ送信されることはなく、すべての計算はその場でJavaScriptによって行われます。ただし本ツールが判定できるのは「番号の形式として成立しているか」だけで、その事業者が実際にVAT登録を行っているか、登録が現在も有効かどうかまでは確認できません。実在確認が必要な場合は、EU公式のVIES(VAT Information Exchange System)等をあわせてご利用ください。

VAT番号検証ツールの使い方

  1. VAT番号を入力する 国コード(例: DE、GB)から始まる形でVAT番号をそのまま入力します。スペースやハイフンが入っていても自動的に除去されます。
  2. 国コードの認識結果を確認する 先頭2文字から対象国を自動判定します。認識できない場合は「不明な国コード」と表示されます。
  3. 書式・チェックデジットの判定結果を確認する 桁数・書式が正しいか、チェックデジットが一致するかをそれぞれ表示します。チェックデジットの算出方法は各国とも公開されていますが、本ツールが計算に対応していない国は書式のみの判定になります。

使いこなすためのヒント

  • コピー&ペーストした番号にスペースやハイフンが含まれていても、自動的に除去してから判定するため、そのまま貼り付けて構いません。
  • 「チェックデジット: 未対応」と表示された国は、本ツールがその国の計算方法にまだ対応していないため書式チェックのみとなります(算出方法自体は公開されており、国によっては法人種別ごとに計算が分かれます)。無効という意味ではありません。
  • フランスのVAT番号は、先頭2文字が英字になっている例外的なケースがあり、その場合はチェックデジットの計算式が適用できないため書式チェックのみになります。
  • 本ツールの判定結果はあくまで参考情報です。契約・請求書発行等の重要な取引では、VIES等の公式データベースでの照会結果を優先してください。

VAT番号検証が役立つ場面

海外取引先から受け取ったVAT番号の入力ミス確認

請求書やメールで送られてきたVAT番号を転記する際、桁の抜け・入れ替わりがないかをすぐに確認できます。

請求書発行前の事前チェック

BtoB取引でリバースチャージ(VATの課税を買い手側に移す仕組み)を適用する前に、取引先のVAT番号が正しい形式かを確認する用途に使えます。

複数のVAT番号を扱う経理・貿易実務での一次チェック

VIES等の公式照会を行う前段階として、明らかな入力ミスをふるいにかける一次チェックに向いています。

自社のVAT番号を請求書に記載する前の確認

自社のVAT番号を新しいフォーマットの請求書に記載する際、桁数や書式が正しいかを再確認できます。

VAT番号検証の関連用語

VAT番号(VAT ID)
VAT(付加価値税)の課税事業者であることを示す登録番号。国コードのプレフィックスと、国ごとに定められた桁数の番号で構成されます。
チェックデジット
番号の入力ミスを検出するために特定の位置に付加される検査用の数字。決められた計算式で他の桁から求めた値と一致するかで、入力ミスの有無を判定します。
VIES
VAT Information Exchange Systemの略。EU欧州委員会が提供する、加盟国のVAT番号が実際に登録されているかをリアルタイムで照会できる公式データベースです。
リバースチャージ
EU域内の事業者間(BtoB)取引で、売り手ではなく買い手側が自国のVATを申告・納税する仕組み。適用には取引先の有効なVAT番号の確認が必要です。
国コードプレフィックス
VAT番号の先頭に付く2文字のアルファベットで、登録国を示します。多くはISO 3166の国コードと一致しますが、ギリシャ(ISOではGR、VATではEL)と、英国のうち北アイルランドの物品取引に使う「XI」は例外です。

VAT番号検証のよくある質問

いいえ、本ツールは番号の桁数・書式・チェックデジットのみを検証するオフラインチェックです。実際にEUの公式データベースに登録されているかどうかは、VIES(VAT Information Exchange System)等の公式サービスでご確認ください。

算出方法は各国とも公開されていますが、本ツールが計算にまだ対応していない国(法人種別ごとに計算が分かれる国を含みます)は、書式(桁数・文字種)のみを判定しています。該当する国は下記の一覧表でご確認いただけます。

チェックデジットが一致しない場合、入力ミスの可能性が高いですが、まれに本ツールが未対応の特殊な形式(一部の企業向け例外番号等)に該当することもあります。心当たりがない場合は取引先に直接確認することをおすすめします。

イギリスはEU脱退後も既存のVAT登録番号制度・チェックデジット算出方法を引き続き使用しており、EU企業との取引でも参照される機会が多いため、本ツールでは検証対象に含めています。
ツールくん

余談ですが ― VAT番号のチェックデジットという仕組み

VAT番号の末尾やその他の位置に埋め込まれたチェックデジットは、銀行口座の国際番号(IBAN)や書籍のISBN、クレジットカード番号などにも使われている「検査数字」という考え方の一種です。人が手で入力・転記する際に発生しやすい1桁の誤入力や、隣り合う2桁の入れ替わりといった典型的なミスを、複雑な照合作業をせずに検出できるように設計されています。

興味深いのは、EU加盟国であってもチェックデジットの計算方法が国ごとに大きく異なる点です。ドイツやクロアチアはISO 7064という国際規格の計算方式(MOD 11,10)を採用していますが、イギリスは1970年代から使われてきた独自の97を法とした剰余計算を、ポーランドやフィンランドはそれぞれ異なる重み付けの11を法とした剰余計算を採用しています。EU全体でVAT制度を統一する際にも、各国の既存の事業者番号制度との連続性を保つことが優先され、チェックデジットの算出方法までは統一されなかったことがうかがえます。

こうした事情から、EUの公式照会システムVIESも、まず各国ごとに定められた書式・チェックデジットで簡易チェックを行ったうえで、実際の登録データベースに照会するという2段階の仕組みを取っています。本ツールが行っているのも、この最初の段階に相当する「形式としての妥当性チェック」です。実際の登録有無を確認する最終判断は、常に公式データベースに委ねる必要があります。