コード判定ツール ― 構成音からコードネームを逆引き(ピアノ鍵盤で選択)

ピアノ鍵盤で鳴っている音を選ぶだけで、一致するコードネーム(メジャー・マイナー・7th・sus4・add9等)を自動判定。作曲・耳コピ・アドリブ中の「このコードの名前は?」を解決する無料ツールです。

コード判定ツールとは

コード判定ツールは、ピアノ鍵盤上でクリックして選んだ音(構成音)から、一致するコードネームを自動的に逆算するツールです。作曲中に思いついた和音の名前が分からないときや、耳コピで押さえた指の形からコード名を知りたいときに使えます。

music.practice.chord_progression_generator(コード進行ジェネレーター)がキーからコードを生成する順方向のツールであるのに対し、本ツールは「鳴っている音からコード名を当てる」逆方向の判定を行います。メジャー・マイナーの三和音だけでなく、7th・6th・sus2/sus4・add9・9thといった拡張和音にも対応しています。

コード判定ツールの使い方

  1. 鍵盤で音を選ぶ 判定したい和音を構成する音を、鍵盤をクリックしてすべて選択します。
  2. 結果を確認する 3音以上選ぶと、一致するコードネームが自動的に一覧表示されます。
  3. 再生して耳で確認する 「選択した音を再生」ボタンを押すと、選んだ音を同時に鳴らして響きを確認できます。
  4. 必要に応じて選択をやり直す 「クリア」ボタンで選択をリセットし、別の和音を試せます。

使いこなすためのヒント

  • 判定結果に複数のコード名が出た場合は、曲のキーに近い方の表記(シャープ表記かフラット表記か)を選ぶと譜面として読みやすくなります。
  • ギターで押さえたコードを調べたい場合は、実際に鳴っている音(開放弦を含む)をすべて鍵盤上で再現すると正確に判定できます。
  • 「一致するコードが見つかりません」と出た場合、選んだ音の中に不要な音が混ざっていないか、またはより複雑なテンションコードである可能性を疑ってみてください。
  • 判定したコードを別のキーに移調したい場合は、music.practice.chord_progression_generator(コード進行ジェネレーター)でそのキーのダイアトニックコードを確認すると理解が深まります。

用語集

ルート音(根音)
コードの基準となる音のことです。コードネームの最初のアルファベット(例: Cm7のC)はこのルート音を表します。
コードクオリティ(コードの性質)
メジャー・マイナー・ディミニッシュ・オーグメントなど、コードの響きの性質を表す分類です。3度・5度の音程の組み合わせによって決まります。
トライアド(三和音)
ルート・3度・5度の3音で構成される、最も基本的なコードの形です。
セブンスコード(7th コード)
トライアドに7度の音を加えた4音の和音です。加える7度の種類(長7度・短7度)によってmaj7・7th・m7等に分かれます。
エンハーモニック(異名同音)
実際に鳴っている音は同じでも、文脈によって複数の異なるコード名で解釈できる状態のことです。ディミニッシュセブンスやオーグメントは構成上とくにエンハーモニックが生じやすいコードです。
テンションノート
トライアドや7thコードにさらに加えられる9度・11度・13度などの音のことです。add9や9thコードはこのテンションノートを含みます。
sus コード(サスペンデッドコード)
コードの性格を決める3度の音を、2度(sus2)または4度(sus4)に置き換えたコードです。メジャーともマイナーとも異なる、宙に浮いたような響きが特徴です。

よくある質問

エンハーモニック(異名同音)と呼ばれる現象です。とくにディミニッシュセブンスやオーグメントのように音程が等間隔に積み重なるコードは、どの音をルートとみなしても理論上正しいコード名が複数成立するため、すべての候補を表示しています。

このツールは一般的なメジャー・マイナー・7th・6th・sus・add9・9thコードのパターンに一致する構成音の組み合わせのみを判定します。11thや13th等のさらに複雑なテンションコードや、コードとして機能しない音の組み合わせは判定対象外です。

はい。実際に鳴っている音(開放弦を含む、ミュートしている弦は除く)をすべて鍵盤上で選択すれば、ギターのコードでも同じように判定できます。

いいえ。このツールはコードの構成音(どの音名が含まれるか)だけを見て判定するため、実際にどのオクターブで鳴らしているか、どの音が一番低いか(転回形)は結果に影響しません。

music.practice.chord_progression_generator(コード進行ジェネレーター)を使うと、キーを選ぶだけで定番のコード進行を自動生成できます。本ツールと合わせて活用してください。
ツールくん

余談ですが ― コードネームという「共通言語」ができるまで

現在私たちが当たり前のように使っている「C」「Am7」といったコードネーム表記は、実は比較的新しい発明です。クラシック音楽の世界では長らく、和音は五線譜上の音符そのものか、通奏低音を表す「数字付き低音」という記譜法で表現されており、アルファベット1文字で瞬時にコードの性質を伝える現在の方式とは大きく異なっていました。

コードネームがポピュラー音楽の世界で広まった背景には、ジャズやバンド演奏の実用的な必要性があったと言われています。初見のミュージシャン同士が譜面を読み込む時間を取らずに、その場で息の合った演奏をするためには、瞬時に理解できる簡潔な記号が不可欠でした。コードネームは、複雑な和声理論を知らなくても「今この瞬間に何を弾けばよいか」を伝えられる、優れた省略記法として発展してきたのです。

興味深いことに、同じ4つの音(例えばC・E♭・G♭・A)の組み合わせは、文脈次第でCdim7とも、E♭dim7とも、F#dim7とも、Adim7とも解釈できます。これはディミニッシュセブンスコードが等間隔(すべて短3度)の音程で積み重なった対称的な構造を持つためで、理論上どの音をルートとみなしても矛盾が生じません。作曲家や編曲家は、この性質を利用して曲の途中で自然に転調する「経過的な仕掛け」としてディミニッシュコードをよく活用しています。