PDF圧縮(無料・アップロード不要でサイズを軽量化)

PDFのファイルサイズを無料で圧縮できるツールです。ドラッグ&ドロップするだけで、メール添付の容量制限やWebフォームのアップロード上限に収まるサイズまで軽量化します。処理はすべてブラウザ内で完結し、ファイルがサーバーへ送信されることはないため、社外秘の見積書や契約書でも安心してお使いいただけます。

圧縮の強さの選び方

強さ 設定 向いている用途
強く圧縮 96 dpi / JPEG 50 画面で確認できれば十分な資料向けです。容量制限が厳しいWebフォームへの提出などに向いています。
標準 120 dpi / JPEG 72 メール添付の定番設定です。A4の書類なら文字を問題なく読める水準を保ちながら、大きく軽量化できます。
高画質 150 dpi / JPEG 85 印刷する可能性がある書類向けです。削減率は下がりますが、細かい文字や図面の線も潰れにくくなります。

PDFの種類別・軽くなりやすさの目安

PDFの種類 効果 理由
スキャンした書類 非常に大きい 複合機のスキャンPDFは高解像度の画像がそのまま入っているため、解像度を下げるだけで数分の1になることが多くあります。
写真を貼った資料 大きい スマートフォンで撮った写真は1枚数MBあります。表示に必要な解像度まで落とすと大幅に減ります。
プレゼン資料 中程度 図やグラフが多いほど効きます。文字だけのスライドが中心の場合は効果が限られます。
文字だけの文書 小さい・逆効果 元々テキストデータで軽いため、画像化するとかえって増えることがあります。増えた場合は元ファイルの利用をおすすめします。

PDF圧縮とは

PDF圧縮とは、PDFファイルの見た目を保ったまま容量だけを小さくすることです。メールの添付上限(多くの企業で10MB前後)や、行政・取引先のWebフォームのアップロード上限に引っかかったとき、内容を削らずに解決する手段として使われます。とくに複合機でスキャンした書類は1ページあたり数MBになることも珍しくなく、そのままでは送れないケースが頻繁に起こります。

本ツールは、各ページを指定した解像度で描き直し、JPEGとして埋め込み直すことでサイズを削減します。処理はすべてお使いのブラウザ内で完結するため、ファイルがサーバーへ送信されることはありません。オンラインのPDF圧縮サービスの多くはファイルを一度サーバーへアップロードする仕組みですが、本ツールは見積書・契約書・履歴書のような外に出したくない書類でも、そのまま扱っていただけます。

PDFを圧縮する手順

  1. PDFを選ぶ 枠内へドラッグ&ドロップするか、クリックしてファイルを選択します。複数のPDFをまとめて処理できます。
  2. 圧縮の強さを選ぶ メール添付なら「標準」で十分です。容量制限が厳しい場合は「強く圧縮」、印刷する予定があるなら「高画質」を選びます。
  3. 削減率を確認する 圧縮前後のサイズと削減率が表示されます。思ったほど減らない場合は、一段階強い設定で試してみてください。
  4. ダウンロードする 「圧縮したPDFをダウンロード」を押すと、元のファイル名に「-compressed」を付けた名前で保存されます。

使いこなすためのヒント

  • まずは「標準」で試してください。A4の書類なら120dpiでも文字は問題なく読めます。それでも足りない場合にだけ「強く圧縮」へ切り替えると、必要以上に画質を落とさずに済みます。
  • 不要なページを先に削除すると、圧縮より確実に軽くなります。ページの削除・並べ替えはPDFページ整理ツールで行えます。
  • 写真をPDFにまとめる前に、画像そのものを軽くしておくのも有効です。画像リサイズツールで長辺2000px程度に縮めてから画像→PDF変換を使うと、はじめから軽いPDFが作れます。
  • 圧縮後のPDFは文字の選択・検索ができなくなります。全文検索したい契約書などは、圧縮版とは別に元ファイルも残しておいてください。
  • 文字だけの文書はもともと数十KB程度と軽いため、圧縮の対象にする必要はほとんどありません。サイズが増えた場合はそのまま元ファイルをお使いください。

PDF圧縮の活用シーン

メールの添付上限を超えたとき

「添付ファイルが大きすぎます」と送信を拒否されたときの定番の対処法です。10MBの上限に対して、スキャン書類なら1〜3MB程度まで落とせることが多くあります。

行政・取引先のフォームに提出する

補助金の申請フォームや取引先の受付システムには、1ファイル5MBまでといった上限が設定されていることがあります。内容を削らずに条件を満たせます。

スキャンした契約書を保管する

複合機のスキャンは高解像度で保存されるため、そのまま溜めるとストレージを圧迫します。保管用に軽量化しておくと管理が楽になります。

資料をWebサイトへ掲載する

重いPDFは表示に時間がかかり、閲覧者の離脱につながります。掲載前に軽量化しておくと、スマートフォンからでも待たされずに開けます。

PDF圧縮に関する用語

dpi
dots per inch の略で、1インチあたりの画素数を表す解像度の単位です。数値が大きいほど精細ですが、その分ファイルサイズも大きくなります。
ラスタライズ
文字や図形といった座標データを、画素の集まった画像へ変換することです。本ツールはこの方式でサイズを削減します。
JPEG品質
JPEGの圧縮の強さを0〜100で表した値です。数値を下げるほど軽くなりますが、輪郭の周りにノイズ(モスキートノイズ)が出やすくなります。
テキストPDF
文字が文字データとして保持されているPDFです。選択・検索・コピーができ、元々ファイルサイズも小さくなります。
スキャンPDF
紙を読み取って画像として保存したPDFです。見た目は文字でも中身は画像のため、検索できず容量も大きくなります。
OCR
画像の中の文字を認識してテキストデータに変換する技術です。スキャンPDFを検索可能にする際に使われます。

よくある質問

そもそもアップロードされません。PDFの読み込みも圧縮も、すべてお使いのブラウザの中で行われます。ファイルの中身がネットワークへ送られることは一切ないため、社外秘の書類でも安心してお使いいただけます。

PDFの中身によって大きく変わります。複合機でスキャンした書類なら、標準設定で元の10〜30%程度まで落ちることが珍しくありません。一方、文字だけで作られたPDFは元々軽いため、ほとんど変わらないか、かえって増えることもあります。

本ツールは各ページを画像として描き直す方式のため、文字が「文字データ」ではなく「絵」になるためです。ブラウザ内だけで確実に容量を削減できる代わりの制約になります。検索性が必要な場合は、元ファイルも保管しておいてください。

開くのにパスワードが必要なPDFは読み込めません。あらかじめパスワードを解除したファイルをご用意ください。なお、印刷や編集だけを制限したPDFは読み込める場合があります。

できますが、1ページずつ描き直すため枚数に比例して時間がかかります。数百ページのPDFでは数分かかることがありますので、処理中はタブを閉じずにお待ちください。
ツールくん

余談ですが ― PDFはなぜ「重く」なるのか

PDFは1993年にアドビが公開した形式で、「どの環境で開いても同じ見た目になる」ことを最優先に設計されています。そのため、文字の形そのもの(フォント)をファイルの中に埋め込むことができ、相手の端末にそのフォントが入っていなくてもレイアウトが崩れません。この徹底ぶりが信頼につながった一方で、必要なものを何でも抱え込める構造が、ファイルが膨らむ原因にもなっています。

とくに容量を押し上げるのがスキャン画像です。複合機の初期設定は300dpiや600dpiであることが多く、A4の紙1枚を600dpiで読み取ると、それだけで約3,500万画素になります。スマートフォンのカメラが2,000万画素前後であることを考えると、書類1ページがそれを超える情報量を持っていることになります。画面で読むだけなら100dpi程度あれば十分なので、実用上は大半が使われないまま容量だけを占めていることになります。

おもしろいのは、PDFの内部が「ページの絵」ではなく「描画の手順書」でできている点です。ここに線を引き、この位置にこの文字を置き、という命令の集まりとして保存されているため、文字だけのPDFは驚くほど小さくなります。数十ページの契約書が数十KBに収まることも珍しくありません。逆にいえば、その手順書を1枚の写真に置き換えてしまうのが、本ツールが行っているラスタライズという処理です。

PDF自体も、実は圧縮とは長い付き合いがあります。内部では以前からFlate(ZIPと同じ方式)で各要素が圧縮されており、画像にはJPEGやJPEG 2000、白黒のスキャンにはファックスと同じCCITT G4といった方式が使い分けられています。つまり「圧縮されていないPDF」というものはほとんど存在せず、私たちが普段「PDFを圧縮する」と呼んでいる作業は、正確には中身の解像度や画質を見直して詰め直す作業なのです。