有給休暇取得率計算ツール|消化率を無料で算出

付与された年次有給休暇日数と実際に取得した日数を入力するだけで、有給休暇取得率を無料で自動計算。厚生労働省の目標値・全国平均をもとにしたベンチマーク評価付きで、取得率が高いか低いかも一目で判定できます。

有給休暇取得率とは

有給休暇取得率は、付与された年次有給休暇のうち実際に取得した日数の割合です。計算式は「取得日数 ÷ 付与日数 × 100」と単純ですが、働きやすさを測る指標として広く使われています。日本では2019年4月から、年10日以上付与される労働者に対して年5日の取得が使用者の義務になりました。

この指標を見るときは平均に隠れる偏りに注意が要ります。 部署全体で70%でも、一部の人が20日消化し他の人がほぼ0日という状態はあり得ます。取得率が低い人が固定しているなら、業務の属人化や代替要員の不足が原因である可能性が高くなります。このツールは付与日数と取得日数を入れるだけで取得率を算出し、厚生労働省の目標値・全国平均と比べた評価も表示します。

この計算に使っている参考値

以下は法令で定められた値ではなく、目安として用いている参考値です。実際の金額は事業者ごとに異なります。

値の調べ方と保ち方について(編集方針)

取得率を計算する手順

  1. 付与された日数を入力する その年に付与された年次有給休暇の日数です。繰越分を含めるかは社内基準に揃えてください。
  2. 実際に取得した日数を入力する 半日取得を0.5日として数えるかも、社内の運用に合わせます。
  3. 取得率と未消化日数を確認する 割合に加え、消化しきれなかった日数も表示されます。
  4. ベンチマークと見比べる 厚生労働省の目標値・全国平均と比べた評価が併せて示されます。

使いこなすためのヒント

  • 2019年の労基法改正により、年10日以上の有給休暇が付与される従業員には、企業側に年5日の取得を確実にさせる義務があります。取得率が低い場合はこの最低ラインを満たしているかも併せて確認しましょう。
  • 部署・雇用形態ごとに取得率を分けて集計すると、特定の職場だけ有給休暇が取りづらい雰囲気になっていないかを見極めやすくなります。
  • 繰越分の有給休暇がある場合、当年の付与日数だけでなく繰越日数も含めて計算すると、実際の消化状況をより正確に把握できます。
  • 既存の欠勤率が本来出勤すべき日に休んだ割合を扱うのに対し、本ツールは権利として認められた休暇をどれだけ活用できているかを扱うため、両方を併用すると労務状況の全体像が見えます。

こんなときに役立ちます

年5日の取得義務を管理する

義務を満たしていない人がいないかを、個人ごとに確認できます。

部署間の差を比べる

同じ会社でも部署によって取得率は大きく違います。差の原因を探る出発点になります。

働きやすさを外部へ示す

採用活動で取得率を開示する企業が増えています。自社の水準を把握できます。

属人化の兆候を見つける

特定の人だけ取得率が低いなら、その人しかできない業務がある可能性を疑えます。

有給休暇の用語

年次有給休暇
一定期間勤続した労働者に与えられる、賃金が支払われる休暇です。勤続年数に応じて付与日数が増えます。
取得率
付与日数に占める取得日数の割合です。
年5日の取得義務
年10日以上付与される労働者について、使用者が年5日は取得させなければならないという2019年4月からの義務です。
繰越
その年に消化しきれなかった日数を翌年へ持ち越すことです。時効は2年です。
計画的付与
労使協定により、あらかじめ日を決めて有給を取得させる仕組みです。
時季変更権
事業の正常な運営を妨げる場合に、使用者が取得時期の変更を求められる権利です。取得そのものを拒否できるわけではありません。

よくある質問

厚生労働省「令和7年就労条件総合調査」(令和6年実績)によれば全国平均は66.9%です。政府目標である70%以上であれば優秀、全国平均に近い60〜70%であれば良好、40〜60%は改善の余地あり、40%未満は深刻な水準といえます。

2019年の労基法改正により、年10日以上の有給休暇が付与される従業員には、企業側が時季を指定してでも年5日は確実に取得させる義務があります。付与日数が10日の場合、これは最低でも取得率50%を満たす必要があることを意味します。

欠勤率は本来出勤すべき日に無断欠勤・病気等で休んだ割合を示す「望ましくない休み」の指標であるのに対し、有給休暇取得率は制度として認められた権利をどれだけ活用できているかを示す「制度活用度」の指標です。両者は逆方向の視点から労務状況を補完します。

まずは計画的付与制度を導入し、企業側が主体的に取得日を割り振ることが効果的です。加えて、管理職が率先して休暇を取得することで「休みを取りやすい空気」を作ることも、取得率向上に有効とされています。
ツールくん

余談ですが ― 有給休暇の取得率と「休みにくい文化」の関係

厚生労働省の「就労条件総合調査」によれば、日本の有給休暇取得率は長らく50%前後の低水準で推移してきましたが、2019年の年5日取得義務化以降、着実に上昇を続けています。令和7年調査(令和6年1年間の実績)では66.9%となり、昭和59年の調査開始以来の過去最高を記録しました。政府は「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(2024年8月閣議決定)で、2028年(令和10年)までに取得率70%とする目標を掲げており、本ツールのベンチマークもこの水準を「優秀」の目安としています。

有給休暇取得率が国際的に見て低い背景には、「周囲に迷惑をかけたくない」「休みを取りづらい職場の雰囲気」といった日本特有の労働文化があるとしばしば指摘されます。欧米の多くの国では法定の有給休暇消化率がほぼ100%に近い一方、日本ではこうした心理的なハードルが取得率を押し下げる要因になっているとされます。

取得率の改善には、単に休暇制度を整えるだけでなく、計画的付与制度(企業が有給休暇取得日をあらかじめ計画的に割り振る仕組み)の導入や、上司が率先して休暇を取得する「取りやすい空気づくり」が有効とされています。取得率を可視化して定点観測することは、こうした職場文化の改善状況を客観的に把握する第一歩になります。