採用コスト(Cost per Hire)計算ツール|1人当たりの採用単価を無料算出

求人広告費・人材紹介手数料・採用担当者の人件費と採用人数を入力するだけで、1人当たりの採用コスト(Cost per Hire)を無料で自動計算。人事担当者・経営層が、離職率と組み合わせて採用と定着の両面から人事コストを可視化するのに役立ちます。

1人あたりの採用コストを求める

求人広告費・人材紹介手数料・採用担当者の人件費と、採用できた人数を入れると、1人あたりの採用コストを算出します。

**この指標でまず確かめるべきなのは、分子に何を入れたのかという点です。** 外部へ支払った費用だけを数えるのか、**採用担当者の人件費や、現場の社員が面接に費やした時間まで含めるのか**で、同じ採用活動でも数字は何倍も変わります。他社の数字と比べるときは、**その会社が何を含めて計算したのかが分からなければ比較になりません。** **そしてこの指標を単独で見てはいけない理由が、定着率との関係にあります。** 安く採れても早期に辞めてしまえば、**同じ採用をもう一度行うことになり、実質的な単価は倍になります。** 単価を下げること自体が目的になると、かえって総額が増えることがあるのです。

算出の手順

  1. 外部へ支払った費用を入れる 求人広告費・人材紹介手数料などです。
  2. 採用担当者の人件費を入れる **ここを含めるかどうかで数字が大きく変わります。** 方針を決めて毎回そろえてください。
  3. 採用できた人数を入れる **内定辞退者は分母に入りません。**
  4. 定着率と併せて読む **早期離職が多ければ、実質的な単価は表示値より高くなります。**

使いこなすためのヒント

  • Cost per Hireを算出する際は、内定辞退や早期離職で採用し直した分のコストも含めると、実態に近い採用効率を把握できます。
  • 求人広告・人材紹介・リファラル等、採用チャネルごとに本ツールで個別に計算すると、どのチャネルが最もコスト効率が良いかを比較できます。
  • 採用担当者の人件費には、面接対応・書類選考にかかった時間分の人件費も忘れずに含めましょう。採用業務の一部だけを計上すると実態より低く出ます。
  • 本日実装した離職率と組み合わせると、「離職率が高いと採用コストがどれだけ余計にかかるか」という経営インパクトを試算できます。

活用シーン

採用チャネルを比べる

**広告と紹介で単価がどれだけ違うかを、同じ定義で比較できます。**

採用計画の予算を組む

必要な採用人数から、必要な予算を逆算できます。

内製と外注を判断する

紹介手数料と、自社で採用する場合の人件費とを並べられます。

定着施策への投資を正当化する

**採用単価が高いほど、1人辞めることの損失は大きくなります。**

採用コストの用語

採用単価
採用にかかった費用の合計を、採用できた人数で割った値です。**分子の範囲で数字が大きく変わります。**
外部費用
求人広告費・人材紹介手数料など、社外へ支払う費用です。
内部費用
**採用担当者の人件費や、面接に費やした現場の時間です。** 見落とされやすい一方、金額としては小さくありません。
人材紹介手数料
紹介会社へ支払う費用で、年収の一定割合として設定されることが一般的です。
内定辞退
内定を出したものの入社に至らなかった場合です。**費用は発生しているのに人数には計上されません。**
実質的な単価
早期離職による再採用まで含めて考えた単価です。**定着率と併せて初めて意味を持ちます。**

よくある質問

米SHRM「2025 Benchmarking Report」では非管理職の採用平均は5,475ドル(管理職は35,879ドルとさらに高額)と報告されています。日本では就職みらい研究所「就職白書2020」によると中途採用1人当たり平均103.3万円です。人材紹介経由の採用だと年収の30〜35%が手数料になることも多く、年収500万円なら手数料だけで150万円前後になるケースもあります。自社の過去データとの比較がより実用的です。

求人広告費・人材紹介会社への手数料・採用担当者の人件費・採用イベントや会社説明会の開催費用・リファラル採用の紹介ボーナス等が代表的な項目です。ANSI/SHRM規格ではこれらを「内部コスト」と「外部コスト」に分類して定義しています。

採用担当者の月給(または時給)に、書類選考・面接対応・面接後の合否検討など採用業務に費やした時間の割合を掛けて算出するのが一般的です。複数の採用担当者が関わる場合は、それぞれの人件費を合算してください。

費用内訳(本ツールのコスト内訳グラフ)を確認し、人材紹介手数料の比率が高いなら自社での直接採用(求人広告・リファラル)の比重を増やす、選考プロセスが長すぎて人件費が膨らんでいないか等を見直すのが効果的です。

内定辞退や早期離職が発生すると、そのポジションを再度募集し直す必要があり、同じ採用コストが二重にかかることになります。厳密に算出する場合は、辞退・早期離職による再募集コストも当該ポジションの採用総コストに加算するのが実態に近い計算方法です。
ツールくん

余談ですが ― Cost per Hireという指標が標準化された経緯

Cost per Hire(採用単価)という考え方自体は人事の現場で古くから使われてきましたが、企業ごとに含める費用項目がバラバラで、他社と比較できる指標ではありませんでした。この状況を変えたのが、アメリカ人事管理協会(SHRM)と国立標準化団体ANSIが2012年に共同で発行した「ANSI/SHRM Cost-per-Hire」規格です。求人広告費・人材紹介会社への手数料・採用担当者の人件費・採用イベント費用など、含めるべき費用項目を厳密に定義したことで、企業間・業界間でのベンチマーク比較が初めて可能になりました。

Cost per Hireは単独で見ると「低ければ良い指標」のように誤解されがちですが、実際には採用の質(Quality of Hire)とのバランスで評価すべき指標です。極端にコストを切り詰めた採用は、スキル不足や早期離職につながりやすく、結果的に再採用コストがかさんで長期的なCost per Hireを悪化させることがあります。優れた人事部門は、この指標を単独の目標値としてではなく、採用の質・スピード(Time to Hire)と合わせた3点セットで管理しています。

日本では長らく新卒一括採用が中心だったため、Cost per Hireという概念自体が中途採用中心の欧米企業に比べて浸透が遅れていましたが、中途採用・通年採用の比重が高まるにつれて、採用活動をコストセンターとして可視化するニーズが急速に高まっています。人材紹介手数料が年収の30〜35%に達することも珍しくない日本の採用市場では、この指標を定期的に測定する意義は今後さらに大きくなっていくと考えられます。