欠勤率(Absenteeism Rate)計算ツール|労務指標を無料算出
所定労働日数・延べ欠勤日数・対象従業員数を入力するだけで、欠勤率を無料で自動計算。米労働統計局の平均値をもとにしたベンチマーク評価付きで、欠勤率が高いか低いかも一目で判定できます。
欠勤率とは
欠勤率は、対象期間の延べ所定労働日数に対して、実際に欠勤した日数がどれくらいの割合を占めるかを表す労務指標です。計算式は「延べ欠勤日数 ÷(所定労働日数 × 対象従業員数)× 100」で、数字そのものは単純ですが、組織の健康状態を測る指標として広く使われています。欠勤率の上昇は、体調不良の増加だけでなく、業務負荷の偏り・職場環境・エンゲージメントの低下といった問題が表面化した結果であることが少なくありません。
このツールは所定労働日数・延べ欠勤日数・対象従業員数を入力するだけで欠勤率と出勤率を算出し、米国労働統計局が公表する平均値をもとにしたベンチマーク評価も併せて表示します。自社の数値が高いのか低いのかは単独では判断しづらいため、比較対象があると議論の出発点をつくりやすくなります。ただし国や業種によって基準となる水準は異なるため、評価はあくまで目安として受け止めてください。
この計算に使っている参考値
以下は法令で定められた値ではなく、目安として用いている参考値です。実際の金額は事業者ごとに異なります。
- 欠勤率の比較値(米国の lost worktime rate 1.7%、2024年) — 米労働統計局(BLS)の公表統計 最終確認 2026-10-17
欠勤率を計算する手順
- 対象期間の所定労働日数を入力する 1か月なら20日前後、1年なら240日前後が目安です。就業規則上の所定労働日数を使ってください。
- 対象従業員数を入力する 算定の対象とする従業員の人数です。部署単位でも全社単位でも構いません。
- 延べ欠勤日数を入力する 対象期間中に発生した欠勤日数の合計です。半日欠勤を0.5日として数えるかは社内の基準に揃えてください。
- 結果とベンチマークを確認する 欠勤率・出勤率と、内訳のグラフ、平均値との比較による評価が表示されます。
使いこなすためのヒント
- 欠勤率は病気・怪我による欠勤だけでなく、無断欠勤・早退の合算換算も含めて集計すると、労務管理上のリスクをより正確に把握できます。
- 部署・シフトごとに欠勤率を分けて集計すると、特定の職場だけ欠勤が集中していないかを見極めやすくなります。
- 欠勤率が悪化する時期は季節性の感染症の流行時期と重なることが多いため、月別に集計してトレンドを可視化すると原因の切り分けがしやすくなります。
- 既存の離職率が退職という不可逆的な事象を扱うのに対し、本ツールは在籍しながら休んでいる状態を扱うため、両方を併用すると労務リスクの全体像が見えます。
こんなときに役立ちます
部署ごとの傾向を比べる
同じ期間で部署別に算出すると、特定の部署に偏りがないかが見えます。業務配分の見直しのきっかけになります。
健康経営の施策の効果を測る
施策の前後で同じ条件で算出することで、取り組みが数字に現れているかを確認できます。
経営会議の資料をつくる
感覚ではなく数値で示せると、人員配置や採用計画の議論が具体的になります。
離職の予兆を探る
欠勤率の上昇は離職に先行することがあります。定期的に測っておくと変化に気づきやすくなります。
労務指標の用語
- 欠勤率
- 延べ所定労働日数に占める欠勤日数の割合です。組織の健康状態を測る代表的な指標のひとつです。
- 出勤率
- 100%から欠勤率を差し引いた値で、実際に出勤した日数の割合を表します。
- 延べ所定労働日数
- 所定労働日数に対象従業員数を掛けた値です。分母にあたります。
- 所定労働日数
- 就業規則で定められた、働くことになっている日数です。休日は含みません。
- プレゼンティーイズム
- 出勤しているものの、体調不良などで本来の生産性を発揮できていない状態です。欠勤率には現れないため、別途の把握が要ります。
- アブセンティーイズム
- 欠勤・遅刻・早退によって業務から離れている状態を指す言葉です。欠勤率はこれを測る指標にあたります。
よくある質問
余談ですが ― 欠勤率と「プレゼンティーズム」という見えにくいコスト
欠勤率は「休んだ日数」を数える分かりやすい指標ですが、近年の労務管理では、体調が悪いにもかかわらず出勤して生産性が落ちている状態を指す「プレゼンティーズム(疾病就業)」というより見えにくいコストにも注目が集まっています。米国の複数の研究では、プレゼンティーズムによる生産性損失は、欠勤(アブセンティーズム)による損失の2〜3倍に達するとも言われており、欠勤率だけを見ていると組織全体の生産性ロスを過小評価してしまう可能性があります。
米労働統計局(Bureau of Labor Statistics)が公表するデータでは、フルタイム従業員のうち調査週に欠勤した人の割合はおおむね3%前後、欠勤で失われた時間が通常の労働時間に占める割合は2%弱(2024年は1.7%)で推移しています。同じ「欠勤率」でも人数で数えるか時間で数えるかで値が倍近く変わるため、比べるときは定義をそろえることが大切です。ただしこの数値は業種によって大きく異なり、医療・介護・小売など対人業務が中心の業種では平均より高くなる傾向があります。
欠勤率が高止まりする職場では、単なる体調不良だけでなく、職場環境への不満や燃え尽き症候群(バーンアウト)の兆候である可能性も指摘されています。欠勤率の推移を定点観測し、急激な悪化が見られた部署にはエンゲージメント調査や1on1面談を通じて背景を確認する企業が増えています。