VIN(車台番号)デコーダー・チェックデジット検証
17桁のVIN(Vehicle Identification Number、車両識別番号)を入力するだけでISO 3779のチェックデジットを検証し、WMIから製造国・メーカー、年式コードから推定年式を無料で解読できます。処理はすべてブラウザ内で完結します。
VINデコーダーとは
VINデコーダーは、自動車の車体に刻印されている17桁のVIN(Vehicle Identification Number、車両識別番号)を入力するだけで、ISO 3779が定めるチェックデジットの妥当性を検証し、WMI(世界製造者識別子)から製造国・判明していればメーカー名を、10桁目の年式コードから推定年式を解読できるツールです。
中古車の購入時や輸入車の登録手続きでVINを転記する際、1桁の入力ミスに気づかないまま手続きが進んでしまうことがあります。本ツールでチェックデジットを確認しておけば、明らかな入力ミスや不正な番号を事前に見つけることができます。対象は北米・国際標準のISO 3779準拠VIN(17桁)のみで、日本国内の車台番号(型式指定+類別区分+固有番号)は非対応です。
使い方
- VINを入力する 車検証・売買契約書・オークション情報等に記載された17桁の番号をそのまま貼り付けられます。
- チェックデジットの結果を確認する 9桁目の実際の文字と、計算上期待される文字が一致しているかが表示されます。
- WMI・年式の解読結果を確認する 製造国・(判明していれば)メーカー名・推定年式・プラントコード・製造シリアル番号が自動的に表示されます。
- 別のVINを試す クリアボタンで入力をリセットし、別の番号を確認できます。
使いこなすためのヒント
- VINはスペースやハイフンが入った状態のまま貼り付けても構いません。記号は自動的に除去してから解析されます。
- 推定年式は9桁目のチェックデジットとは別の、10桁目にある「年式コード」から算出しています。同じコードが30年周期で繰り返されるため、7桁目が数字なら1980〜2009年、アルファベットなら2010〜2039年のサイクルとして判定しています。
- 本ツールは17桁のISO 3779準拠VIN(北米・国際標準)のみに対応しています。日本国内で使われる車台番号(型式指定番号+類別区分番号+固有番号)は体系が異なるため解読できません。
- メーカー名は主要な自動車メーカーのWMIのみを収録しているため、トラック・バス・特種車両等のWMIは「収録されていないメーカー」と表示されることがあります。その場合も製造国の判定は有効です。
- 車検証やオークションの車両情報に記載された17桁のVINをそのまま貼り付けて、記載内容と実際の解読結果を突き合わせる確認にも使えます。
活用シーン
中古車・輸入車購入前のVIN確認
売買契約や広告に記載されたVINのチェックデジットを確認し、転記ミスや改ざんの可能性がないかの一次チェックに使えます。
並行輸入車の登録手続きでの参考情報
製造国・推定年式を確認し、登録に必要な書類の記載内容と突き合わせる参考にできます。
システム開発でのVIN入力バリデーション設計の参考
在庫管理・整備記録システム等に実装するVIN検証ロジック(ISO 3779のmod 11チェックデジット)の期待動作を確認する際の参照として使えます。
保管しているVINの記録整理
複数の車両のVINをメーカー・年式ごとに整理する際の解読補助として使えます。
用語集
- VIN
- Vehicle Identification Numberの略。ISO 3779が定める17桁の国際標準車両識別番号です。
- WMI
- World Manufacturer Identifierの略。VINの先頭3桁で、製造国とメーカーを識別します。
- VDS
- Vehicle Descriptor Sectionの略。VINの4〜8桁目で、車種・車体形状・エンジン型式等メーカー固有の情報を含みます。
- VIS
- Vehicle Identifier Sectionの略。VINの10〜17桁目で、年式コード・プラントコード・製造シリアル番号から構成されます。
- チェックデジット
- VINの9桁目にある1文字で、ISO 3779のmod 11アルゴリズムで算出される入力ミス検出用の検査文字です。
- 年式コード
- VINの10桁目にある1文字で、車両のモデルイヤーを示します。30年周期でコードが繰り返されるため、7桁目の英数字種別で年代を判別します。
よくある質問
余談ですが ― なぜVINの9桁目は「X」になることがあるのか
VINの9桁目にある1文字は「チェックデジット」と呼ばれ、口座番号のチェックデジットと同じように入力ミスや偽造を検出するための検査用の文字です。1981年に米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が定めたFMVSS 115という連邦自動車安全基準により、米国で販売されるすべての車両にこの検証可能な17桁VINの採用が義務付けられました。計算方法はISO 3779が定めており、アルファベットを数値へ変換したうえで位置ごとの重みを掛けて合計し、11で割った余りを求めるというものです。この余りが10になるケースでは1桁の数字では表現できないため、慣習的に「X」という文字が割り当てられています。
先頭3桁は「WMI(World Manufacturer Identifier、世界製造者識別子)」と呼ばれ、1桁目が製造国・地域を、2〜3桁目でメーカーや車両区分を示します。たとえば「1」「4」「5」で始まるVINはアメリカを、「J」で始まれば日本を示すという具合に、SAE(米国自動車技術者協会)が各国の認証機関へ番号を割り当てています。ただし同じ先頭の数字・文字を複数の国が共有している場合や、メーカーが複数国に工場を持つ場合もあるため、WMIだけで製造工場そのものを一意に特定できるわけではない点には注意が必要です。
10桁目にある「年式コード」は、A〜Y(I・O・Q・U・Zを除く21種類)とアルファベット・数字1〜9の合わせて30種類のコードで年式を表しますが、30年ごとに同じコードが繰り返されるという弱点があります。この曖昧さを解消するため、業界では7桁目が数字なら1980〜2009年、アルファベットなら2010〜2039年のサイクルとして判定する方法が広く使われており、本ツールもこの慣習に従っています。2040年以降に生産される車両については新たな判定方法の検討が続いており、今後VINの読み方そのものが変化していく可能性があります。