529プラン積立シミュレーター(529 Plan Calculator)

米国の大学教育資金積立制度「529プラン」の無料シミュレーター。現在の積立額・毎月の積立額・想定運用利回りから進学時点の想定残高と目標費用への充足率を試算できます。

529プラン積立シミュレーター(529 Plan Calculator)とは

529プランは、米国の各州が提供する大学等の教育費用を積み立てるための税制優遇制度です。プラン内で運用した資産の運用益は非課税で、学費・教科書代・寄宿費等の「適格教育費用(Qualified Higher Education Expenses)」に使う場合は引き出し時も非課税になります。本ツールは、現在の積立額・毎月の積立額・想定運用利回りを入力すると、進学時点で想定される積立残高を試算し、あらかじめ入力した目標費用(学費の目安)にどれだけ届くかを充足率として示します。

米国の大学費用は公立・私立、州内在住かどうかで大きく異なり、4年間で数万ドルから20万ドルを超える場合もあります。早い時期から少額でも積立を始めるほど運用による増加分(複利効果)が大きくなるため、本ツールでは目標費用に届かない場合に「毎月いくら積み立てれば目標にちょうど到達するか」も逆算して表示します。

529プラン積立シミュレーターの使い方

  1. 現在の積立額を入力する すでに529プランに積み立てている金額があれば入力します。まだ始めていない場合は0のままで構いません。
  2. 毎月の積立額を入力する 今後毎月積み立てる予定の金額を入力します。
  3. 想定運用利回りを入力する 529プラン内の投資信託等の年間の想定利回りを入力します。控えめな見積もりとして5〜7%程度が目安としてよく使われます。
  4. 進学までの年数を選ぶ 子どもの現在の年齢から大学進学(一般的に18歳)までの年数を選びます。
  5. 目標費用を入力し結果を確認する 志望校の学費目安を目標費用として入力すると、進学時点の想定残高・充足率・不足時の必要積立額が表示されます。

使いこなすためのヒント

  • 子どもが生まれてすぐに積立を始めると、進学までの期間が長くなるため運用による増加分(複利効果)を最大限に活用できます。毎月の積立額を少なくしても、開始時期を早めるほうが有利になることが多いです。
  • 多くの州では自州の529プランに加入すると州税の所得控除を受けられます。まず自分の居住州のプランの税制優遇を確認してから、他州のプランと比較するとよいでしょう。
  • 進学が近づいたら、株式中心の積極的な運用から現金・債券中心の保守的な運用へ徐々に切り替える「年齢に応じた資産配分」を検討すると、進学直前の市場下落による想定外の残高減少リスクを抑えられます。
  • 祖父母等の親族が贈与として529プランへ資金を追加することも一般的です。年間の贈与税非課税枠を利用したまとめての一括贈与(5年分の前倒し)という制度も用意されています。
  • 想定より学費が少なく済んだ場合や進学しなかった場合に備え、受益者の変更や、条件を満たせばRoth IRAへの移管ができる制度についても事前に把握しておくと安心です。

こんなときに使えます

529プランをいつ始めるか検討するとき

子どもが生まれた直後と数年後で開始した場合の積立年数の違いが、進学時点の想定残高にどれだけ影響するかを比較できます。

毎月の積立額を決めるとき

目標費用に対する充足率を見ながら、家計に無理のない毎月の積立額を探れます。

目標に届くか不安なとき

現在のペースでは不足する場合に、目標費用にちょうど届くための毎月の積立額を逆算して確認できます。

複数の子どもの積立計画を比較するとき

進学までの年数が異なる子どもごとに入力を変えて試算し、それぞれに必要な積立ペースを見積もれます。

529プラン用語集

529プラン(529 Plan)
米国の内国歳入法第529条に基づく、大学等の教育費用向けの税制優遇積立制度です。運用益が非課税で、適格教育費用への支出であれば引き出し時も非課税になります。
適格教育費用(Qualified Higher Education Expenses)
学費・教科書代・必修の教材費・一定条件下の寄宿費等、529プランの資金を非課税で使える費用の総称です。対象外の用途に使うと運用益部分に課税とペナルティが生じます。
受益者(Beneficiary)
529プランで積み立てた資金の使用対象者(通常は子どもや孫)です。口座の開設者(Account Owner)とは別の人物として指定します。
積立型プラン(Savings Plan)
投資信託等で資産を運用し、市場の動向に応じて残高が変動するタイプの529プランです。本ツールが想定しているのはこちらの形式です。
前払い型プラン(Prepaid Tuition Plan)
将来の学費を現在の価格でロックして前払いする形式の529プランです。対象となる大学が州内の特定校に限定される場合が多く、運用型プランとは仕組みが異なります。
非適格引き出し(Non-Qualified Withdrawal)
教育費用以外の目的で529プランの資金を引き出すことです。運用益部分に通常の所得税に加えて10%の追加税(ペナルティ)が課されます。

よくある質問

529プラン内で選ぶ投資信託の配分(株式・債券の比率)によって異なりますが、長期の積立を前提とする場合、控えめな見積もりとして年5〜7%程度がよく使われます。進学が近づくにつれて安全資産の比率を高める「年齢に応じた資産配分(Age-Based Portfolio)」を選ぶプランも多く、その場合は終盤の想定利回りをやや下げて試算すると現実的です。

2026年時点の目安として、公立大学(州内在住)の4年間の総費用は10万ドル前後、私立大学は23万ドルを超える場合もあります。志望校が決まっている場合はその学校の公表する学費・寄宿費の情報を使うと、より精度の高い試算になります。

運用益部分に通常の所得税と10%の追加税(ペナルティ)が課されます。ただし受益者が奨学金を得た場合等、一定の例外では追加税が免除されるケースがあります。詳細はプランを提供する州の公式情報や税理士にご確認ください。

受益者を子どもごとに指定する必要があるため、通常は子どもごとに口座を分けます。多くのプランでは受益者の変更(家族間での付け替え)が可能なため、進学しなかった分の資金を他の子どもの口座へ移すこともできます。

529プランの積立型プランは投資信託での運用のため、市場の下落時には残高が想定より少なくなることがあります。本ツールは一定の利回りを前提とした簡易試算のため、進学が近づくにつれて定期的に前提を見直し、必要に応じて積立額を調整することをおすすめします。
ツールくん

余談ですが ― 529プランという名前の由来

529プランという名称は、この制度を規定する米国内国歳入法(Internal Revenue Code)の第529条にそのまま由来しています。1996年に法制化された当初は「適格学費プログラム(Qualified Tuition Program)」という名称でしたが、法律の条項番号がそのまま制度の通称として広く使われるようになりました。日本の「NISA」がNippon Individual Savings Accountの略から生まれた通称であるのと似て、米国でも税制優遇制度が条文番号や略称でそのまま呼ばれることは珍しくありません。

529プランは州ごとに運営されており、居住する州以外のプランに加入することも可能です。多くの州では自州のプランに加入すると州税の所得控除を受けられるため、まずは自分の居住州のプランを確認するのが定石とされています。一方で、州税優遇が無い、または運用商品の手数料が高い州のプランに住んでいる場合は、他州の低コストなプランを選ぶ家庭も少なくありません。

529プランの資金使途は当初大学の学費が中心でしたが、法改正により徐々に対象が広がってきました。2018年には私立の小中高校(K-12)の学費(年間1万ドルまで)が対象に加わり、2019年にはApprenticeship Program(職業訓練の実習制度)の費用、2020年には学生ローンの一部返済(生涯1万ドルまで)も対象になりました。さらに近年の法改正では、使い切らなかった529プランの残高を一定の条件下でRoth IRA(個人退職年金口座)へ移す仕組みも整備されており、進学しなかった場合や想定より少ない学費で済んだ場合の「使い道が無くなるリスク」への対応が進んでいます。