HELOC vs ホームエクイティローン比較ツール

HELOC(与信枠)と固定金利のホームエクイティローンを、同じ借入額で横並びに比較します。月々の支払い・総利息・総返済額・合算融資比率(CLTV)を一目で確認できます。

試算例:借入額400万円、HELOC vs ホームエクイティローン

HELOC: 引出期間金利9.00%(10年)、返済期間金利9.00%(20年)。ホームエクイティローン: 固定金利8.00%、返済期間20年。値は概算です(1ドル=150円換算の目安表記ではなく、米ドル建ての試算例をそのまま掲載しています)。

項目 HELOC ホームエクイティローン
引出フェーズの月々の支払額 $300.00 $334.58
返済フェーズの月々の支払額 $359.89 $334.58
総利息 $82,373.69 $40,298.25
総返済額 $122,373.69 $80,298.25

HELOCとホームエクイティローンの違い

HELOC(ホームエクイティ与信枠)とホームエクイティローンは、どちらも住宅の担保価値(エクイティ)を裏付けに借り入れる仕組みですが、返済の形がまったく異なります。HELOCは必要な分だけ引き出せる与信枠で、多くの場合は引出期間中は利息のみを支払い、その後の返済期間で残高を変動金利のまま完済します。一方ホームエクイティローンは、実行時に借入額を一括で受け取り、最初から固定金利・元利均等返済が始まります。

本ツールでは同じ借入額をHELOC・ホームエクイティローンそれぞれの金利・期間の前提で試算し、月々の支払い・総利息・総返済額を横並びで表示します。あわせて、既存の住宅ローンとの合算融資比率(CLTV)も算出します。

比較ツールの使い方

  1. 住宅の評価額と既存ローンを入力する 住宅の現在の評価額、既存の住宅ローン残高・月々の支払額を入力します(月々の支払額はCLTVの算出には使わず参考表示のみのため、既存ローンがなければ0のままで構いません)。
  2. 借入額を入力する HELOCとホームエクイティローンの両方に同じ借入額を適用するため、公平に比較できます。
  3. HELOCの引出期間・返済期間の条件を入力する 引出期間(利息のみ)の金利・期間と、返済期間(元利均等)の金利・期間をそれぞれ入力します。
  4. ホームエクイティローンの金利・返済期間を入力する 固定金利(年率)と返済期間(年)を入力します。
  5. 結果を比較する 各フェーズの月々の支払い・総利息・総返済額・CLTVを比較し、どちらが有利かを確認します。

使いこなすためのヒント

  • HELOCの引出フェーズの支払額が安く見えるのは、利息のみの支払いだからにすぎません。返済フェーズに入ると、初日から元利均等返済が始まるホームエクイティローンの支払額を上回ることがよくあります。
  • HELOCの金利は多くの場合変動金利のため、引出期間・返済期間の両方をより高い金利で試算し、固定金利のホームエクイティローンとの差がどこまで広がりうるか確認しておきましょう。
  • HELOCの合計期間(引出期間+返済期間)とホームエクイティローンの返済期間が大きく異なると総利息の比較が公平でなくなるため、トータルの年数をできるだけ揃えて比較してください。
  • 合算融資比率(CLTV)がすでに85%に近い場合、一方の商品は審査が通ってももう一方は通らない可能性があるため、両方の審査基準を確認しておくと安心です。

こんな時に比較を活用

段階的なリフォーム資金の調達

複数フェーズに分かれるリフォームで総額が読みにくい場合、必要な分だけ引き出せるHELOCと、一括で受け取るホームエクイティローンのどちらが合うか比較できます。

変動金利債務の一本化を検討する

毎月の支払額を固定して家計管理をしやすくしたい場合、ホームエクイティローンの固定金利とHELOCの変動金利を比較してから借り換えを検討できます。

金利上昇局面への備え

HELOCは引出期間・返済期間ともに金利が変動するため、金利を高めに設定して試算し、支払いの差がどこまで広がりうるかを事前に確認できます。

一括資金か継続的な資金アクセスかを判断する

使い道が明確な単発の支出にはホームエクイティローン、使うかどうか未確定な継続的な支出にはHELOCが向いている傾向があります。

用語集

HELOC(ホームエクイティ与信枠)
住宅の担保価値を裏付けに設定される、必要な分だけ引き出せる与信枠。多くの場合、引出期間中は利息のみを支払い、その後の返済期間で残高を変動金利のまま完済します。
ホームエクイティローン
実行時に借入額を一括で受け取り、最初から固定金利・元利均等返済が始まる第二抵当のローン。通常の住宅ローンに近い返済の形です。
引出期間
HELOCで与信枠から資金を引き出せる期間。多くの場合は利息のみの支払いのため、追加引出以外では元本が減りません。
返済期間
HELOCの引出期間が終了した後、残高を元利均等(元本+利息)で完済していく期間。
合算融資比率(CLTV)
既存の住宅ローン残高と新規のHELOCまたはホームエクイティローンの合計を、住宅の評価額で割った比率。多くの金融機関は80〜85%程度を上限の目安としています。
第二抵当
既存の住宅ローン(第一抵当)に加えて、同じ住宅に設定するもう1つの抵当権。HELOC・ホームエクイティローンのいずれも通常は第二抵当として扱われます。

HELOC vs ホームエクイティローンのよくある質問

金融機関が提示する実際の金利・条件によって変わります。HELOCの引出期間の支払額は利息のみのため安く見えがちですが、変動金利であることと返済フェーズでの支払い増加により、同程度の期間で見ると固定金利のホームエクイティローンより総利息が高くなることもあります。必ず実際に提示された金利で両方を試算して比較してください。

引出期間中は多くの場合利息のみの支払いのため、元本は自然には減りません。引出期間が終わると、残っている元本全額を返済期間中に元利均等で完済する必要があるため、支払額が元本+利息をカバーする形に跳ね上がります(「ペイメントショック」と呼ばれることもあります)。

仕組みとしては、すべての抵当権を合算した融資比率(CLTV)が金融機関の上限内であれば可能ですが、それぞれが別の抵当権・月々の返済義務を伴うため、多くの人はどちらか一方を選びます。

多くのHELOCはプライムレート等の指標金利に連動した変動金利ですが、残高の一部を固定金利化できるオプションを提供する金融機関もあります。一方ホームエクイティローンは返済期間全体を通じて固定金利のため、本ツールでは両商品の金利を個別に設定できるようにしています。

既存の住宅ローン残高と新規のHELOCまたはホームエクイティローンの合計を、住宅の評価額で割った比率です。本ツールでは同じ借入額を使うため両商品で同じ値になりますが、CLTVが高いとどちらの商品が承認されるか、どの金利が提示されるかに影響することがあります。
ツールくん

余談ですが ― 同じ担保、違う返済の形

HELOCとホームエクイティローンは、どちらも住宅の担保価値(エクイティ)という同じ裏付けを使いますが、返済の形はまったく異なります。ホームエクイティローンは、最初の住宅ローンを小さくしたような仕組みで、一括で資金を受け取り、最初の支払いから元本と利息の両方を固定金利で返していきます。一方HELOCは、上限のあるクレジットカードに近い仕組みで、必要な分だけ引き出し、引出期間中は引き出した分にのみ利息を支払い、別途設けられた返済期間に入って初めて元本の返済が始まります。

この構造の違いこそが、「月々の支払額」だけで両者を比較すると誤解を招きやすい理由です。HELOCの引出期間の序盤は、まだ元本を返済していないため、同じ残高に対するホームエクイティローンの支払額より低く見えることがよくあります。しかし引出期間が終わると、多くの場合HELOCの支払額は跳ね上がります。同じ元本を、残された短い期間で返済しなければならず、しかも引出期間開始時から動いているかもしれない変動金利で計算し直されるためです。

そのため、より意味のある比較は、単月の支払額ではなく、同程度のトータル期間で見た総利息・総返済額であることが多いです。本ツールでは、HELOCの「引出期間+返済期間」の合計とホームエクイティローンの返済期間を揃えて試算できるため、目先の支払額の安さに惹かれるのではなく、借入額全体でどちらの仕組みが実際に有利かを確認できます。