1RM計算(最大挙上重量推定)

1RM(1回だけ挙上できる最大重量)を無料で計算できるツールです。挙上できた重量と回数(1〜12回)を入力するだけで、Epley式・Brzycki式・Lombardi式の3つの推定式で1RMを算出します。トレーニング強度を設定する際に使う%1RMごとの重量早見表も同時に表示します。

3つの推定式の違い

特徴
Epley式 1985年にボブ・エプリーが発表した最も広く使われる式です。1RM = 重量 ×(1 + 回数÷30)というシンプルな一次式で、高回数域ではやや高めに出る傾向があります。
Brzycki式 1993年にマット・ブジツキが発表した式です。1RM = 重量 × 36 ÷(37 − 回数)で、10回前後の中回数域での精度に定評があります。
Lombardi式 1RM = 重量 × 回数の0.10乗という緩やかな重み付けの式で、高回数域でEpley式より控えめな値になりやすい特徴があります。

%1RMごとの目安反復回数

%1RM 目安の反復回数
100% 1回
95% 2回
93% 3回
90% 4回
87% 5回
85% 6回
83% 7回
80% 8回
77% 9回
75% 10回
70% 11回
67% 12回

トレーニング科学で広く参照される一般的な目安であり、個人差があります。同じ%1RMでも、筋繊維の組成や種目によって扱える回数は前後します。

1RM計算とは

1RM(One Rep Max)とは、正しいフォームで1回だけ挙上できる最大重量のことです。トレーニングの重量設定(例: ベンチプレスは1RMの70%で8回×3セット)の基準として使われますが、実際に1RMへ挑戦するのは怪我のリスクが高く、頻繁に測定するものではありません。

本ツールは、2〜12回程度の余裕を持って挙上できた重量と回数から、理論上の1RMを逆算します。Epley式・Brzycki式・Lombardi式という実務でよく使われる3つの推定式を併記し、単一の断定値ではなく幅として示します。計算はすべてブラウザ内で完結し、入力した重量・回数がサーバーへ送信されることはありません。

1RMの計算方法

  1. 限界に近いセットの重量を入力する あと1〜2回で挙げられなくなる、フォームが崩れない範囲の重量を入力します。単位はkg・lbから選べます。
  2. 反復できた回数を入力する 1〜12回の範囲で入力してください。回数が多いほど推定の誤差は大きくなるため、可能であれば5回以下のセットで測るのがおすすめです。
  3. 推定1RMと早見表を確認する 3式の平均を主軸の推定値として表示し、50%〜100%の%1RMごとの重量早見表も同時に算出します。

使いこなすためのヒント

  • 実際に1RMへ挑戦する必要はありません。3〜5回程度の余裕を持ったセットから逆算するだけで、実務上十分な精度の目安が得られます。
  • 種目によって推定の当てはまりは変わります。ベンチプレス・スクワット・デッドリフトなど大筋群を使う種目で精度が高く、単関節種目(アームカール等)では実際とずれやすい点に留意してください。
  • 同じ重量・回数でも、そのセットが本当に限界に近かったかどうかで推定値は変わります。余力を大きく残した状態で測ると、1RMは低めに出ます。
  • トレーニング強度の設定には、早見表の%1RMをそのまま使えます。筋肥大目的なら65〜85%、筋力向上目的なら85%以上を目安にする考え方が一般的です。
  • 体組成や消費カロリーもあわせて管理したい場合は、除脂肪体重(LBM)計算ツール目標カロリー・TDEE計算ツールも参考にしてください。

1RM計算の活用シーン

トレーニングプログラムの重量設定

「1RMの70%で8回×3セット」のようなプログラムに従う際、実測せずに目標重量を算出できます。

成長の記録・比較

毎回1RMそのものに挑戦せずとも、日々のセット結果から推定1RMを記録すれば、長期的な伸びを追跡できます。

パワーリフティング競技の目標設定

ベンチプレス・スクワット・デッドリフトの推定1RMを合計すると、トータル重量の目標設定に使えます。

怪我からの復帰時の重量調整

復帰直後は限界に挑戦せず、軽めのセットから推定1RMを算出して、無理のない重量から再開する目安にできます。

1RM計算に関する用語

1RM
One Rep Maxの略で、正しいフォームで1回だけ挙上できる最大重量のことです。トレーニング強度の基準として使われます。
%1RM
1RMに対する割合(パーセント)のことです。「1RMの80%」のように、トレーニングの目的(筋力・筋肥大・持久力)に応じた重量設定の基準に使われます。
反復回数
RM(Repetition Maximum)とも呼ばれ、ある重量で連続して挙上できる回数のことです。5RMなら「5回が限界の重量」を意味します。
Epley式
1985年にボブ・エプリーが発表した1RM推定式です。1RM = 重量 ×(1 + 回数÷30)というシンプルな一次式で、現在も最も広く使われています。
Brzycki式
1993年にマット・ブジツキが発表した1RM推定式です。1RM = 重量 × 36 ÷(37 − 回数)で、10回前後の中回数域での精度に定評があります。

よくある質問

はい。実際に限界の重量へ挑戦するのは怪我のリスクが高いため、多くのトレーナー・研究者は推定式の使用を推奨しています。2〜5回程度の余裕を持ったセットから逆算すれば、実務上十分な精度が得られます。

各式は異なる統計モデル・データセットから導かれているためです。Epley式は高回数域でやや高めに、Lombardi式は控えめに出る傾向があります。3式の平均を目安にしつつ、幅があることを踏まえてご覧ください。

一般的に3〜5回程度のセットが最も推定誤差が小さいとされています。10回を超えると筋持久力の影響が大きくなり、1RMからの乖離が大きくなります。

はい。ベンチプレス・スクワット・デッドリフトなど大きな筋群を使う複合種目で精度が高く、アームカールなどの単関節種目では実際の1RMとずれやすい傾向があります。

保存も送信もされません。計算はすべてお使いのブラウザ内で完結し、入力内容がサーバーへ送られることはありません。
ツールくん

余談ですが ― 1RM推定式はなぜ生まれたのか

1RMという概念自体は古くからウェイトリフティング競技で使われてきましたが、一般のトレーニーが手軽に見積もれるようになったのは、Brzycki・Epleyらが推定式を発表した1980〜90年代のことです。それ以前は、実際に限界重量へ挑戦するか、経験則に頼るしかありませんでした。

Epley式が発表された1985年当時、スポーツ科学の現場では「反復回数と挙上重量の関係は直線的である」という前提が広く使われていました。一方でBrzycki式は分母に反復回数を含む双曲線的な形をしており、特に10回前後のセットでより実測値に近い結果が得られると評価されています。この違いから、現在でも複数の式を併記して幅を示す運用が一般的です。

興味深いのは、これらの式がいずれも「限界近くまで追い込んだセット」を前提に設計されている点です。楽に反復できたセットの数値を当てはめると、実際の1RMより大幅に高い推定値が出てしまいます。推定式そのものより、そのセットが本当に限界に近かったかという自己申告の精度が結果を左右するとも言われています。

なお、パワーリフティング競技では「ベンチプレス・スクワット・デッドリフトの1RM合計(トータル)」が公式記録として扱われます。体重別階級・年齢別階級で世界記録が管理されており、推定式ではなく実際の試技(3回の挑戦のうち成功した最大重量)が記録として採用される点が、日常のトレーニングでの1RM推定とは異なります。