フランス給与手取り計算(Salaire Brut en Net)
フランスの額面年収(brut)・管理職区分(cadre)・源泉徴収税率を入力すると、社会保険料(CSG/CRDS・年金等)と源泉徴収(Prélèvement à la Source)を差し引いた手取り額(net)を無料で自動計算します。
手取りに影響するその他の要素
- assurance chômage(失業保険)とassurance maladie(健康保険)は2019年の制度改正以降、被雇用者負担分が原則0%になっています。
- 補足年金AGIRC-ARRCOの料率自体はcadre/non-cadreで共通ですが、PASSを超える部分(Tranche2)は料率が高くなります。
- CSG・CRDSには上限額がなく、高収入でも一定の割合(合計約9.7%)が課税ベース全体に適用され続けます。
- 源泉徴収税率は年に3回(9月・1月・翌年9月)、税務当局から自動更新される個人向けの通知が届きます。
- 配偶者と合算申告する世帯は、家族除数(quotient familial)により個人の実効税率が下がる場合があります。
よくある質問
余談ですが ― フランスの額面と手取りの差はなぜこれほど大きいのか
フランスの給与明細は、額面(brut)から手取り(net)までの間に十数行にわたる控除項目が並ぶことで知られています。健康保険・年金・失業保険といった社会保障の大部分を国全体でプールする「連帯(solidarité)」の理念に基づく制度設計のため、被雇用者の手取りは額面のおよそ75〜78%程度に収まることが一般的です。
源泉徴収(Prélèvement à la Source)は2019年に導入された比較的新しい制度です。それ以前は前年の所得に基づいて翌年に一括で納税する方式だったため、離職や収入減があった年に前年分の高い税額を納め続けるという「税のタイムラグ」問題が指摘されていました。源泉徴収化により、その年の所得に応じた税額をリアルタイムで納められるようになりました。
個人の源泉徴収税率は、確定申告のたびに税務当局(DGFiP)が世帯全体の所得・家族除数(quotient familial)から自動計算し、雇用主に通知されます。雇用主は本人の年収や家族構成を知らされることなく、通知された税率だけを適用して天引きするため、プライバシーに配慮した仕組みになっています。新入社員や税率を雇用主に知らせたくない人のために、世帯情報を使わない「非個人化税率(taux neutre)」を選ぶ権利も認められています。