ドイツ自動車税(Kfz-Steuer)計算
排気量・CO2排出量・初度登録年月を入力すると、ドイツの自動車税(Kfz-Steuer)の年額目安を試算できます。ガソリン・ディーゼル・電気自動車に対応し、電気自動車の免税期間も確認できます。
ドイツの自動車税(Kfz-Steuer)とは
ドイツの自動車税(Kfz-Steuer)は、2009年7月1日以降に初度登録された乗用車について、総排気量とCO2排出量の2つの軸で年額が決まる複合的な税金です。総排気量100cm³ごとに定額(ガソリン2.00ユーロ、ディーゼル9.50ユーロ)が課税され、さらにCO2排出量が95g/kmを超えた分について、20g刻みで2.00〜4.00ユーロ/gの段階的な加算税が上乗せされます。
日本の自動車税が総排気量のみで税額区分が決まるのに対し、ドイツはCO2排出量という環境性能の指標も組み合わせている点が大きく異なります。電気自動車は§3d KraftStGに基づき一定期間(登録から最長10年、2035年12月まで)非課税となる優遇措置があります。このツールは連邦税関(Zoll)が公表する現行の税率表に基づいて年額の目安を試算します。
使い方
- 燃料の種類を選ぶ ガソリン・ディーゼル・電気自動車から選びます。電気自動車の場合は排気量・CO2排出量の入力は不要です。
- 総排気量を入力する 車検証に記載されているcm³の数値をそのまま入力します(ガソリン・ディーゼルのみ)。
- CO2排出量を入力する 車検証のWLTP基準のCO2排出量(g/km)を入力します(ガソリン・ディーゼルのみ)。
- 初度登録年月を入力する 中古車の場合も、最初に登録された年月が基準になります。
- 税額の目安を確認する 排気量に基づく基本額とCO2排出量に基づく加算額の内訳が表示されます。
使いこなすためのヒント
- 総排気量は車検証(Zulassungsbescheinigung Teil I)の「P.1」欄に記載されているcm³の数値をそのまま入力してください。100cc未満の端数も1単位分(2.00〜9.50ユーロ)として切り上げられます。
- CO2排出量は同じ車検証の「V.7」欄に記載されているWLTP基準の値です。95g/kmを超えた分から段階的に加算税が発生します。
- ディーゼル車の基本額はガソリン車の約4.75倍(100ccあたり9.50ユーロ対2.00ユーロ)に設定されており、燃料税が軽いディーゼルとのバランスを取る目的があります。
- 電気自動車は初度登録が2011年5月18日から2030年12月31日までの車両に限り、登録から10年間(最長2035年12月まで)自動車税が免除されます。
- 中古車を購入した場合も、初度登録年月は前の所有者が最初に登録した年月を入力してください。輸入車として新たにドイツで登録した場合は、ドイツでの初度登録年月ではなく元々の初度登録年月が基準になります。
こんな場面で使えます
ドイツで車を購入する前に維持費を見積もる
候補車種の排気量・CO2排出量を入力し、自動車税だけで年間いくらかかるかを事前に把握します。
ドイツに移住・赴任する際の生活費計画に含める
給与手取り計算と合わせて使い、車を持つ場合の固定費全体を見積もります。
ガソリン車とディーゼル車、電気自動車のどちらを選ぶか比較する
燃料の種類を切り替えて、同じ排気量・CO2排出量でも税額がどれだけ変わるかを確認します。
電気自動車の免税期間がいつまで続くか確認する
初度登録年月を入力し、非課税が適用される期限を把握します。
用語集
- Kfz-Steuer(自動車税)
- ドイツで車両を保有する人に毎年課税される連邦税で、日本の自動車税に相当します。連邦税関(Zoll)が徴収を担当しています。
- Hubraum(総排気量)
- エンジンの総排気量(cm³)のことで、ガソリン・ディーゼル車の基本税額を決める要素の一つです。
- CO2-Ausstoß(CO2排出量)
- WLTP基準で測定された二酸化炭素の排出量(g/km)で、95g/kmを超えた分に段階的な加算税が課されます。
- Freibetrag(非課税枠)
- CO2排出量のうち課税対象から除外される部分で、現行制度では95g/kmまでが非課税です。
- §3d KraftStG
- 電気自動車の自動車税を一定期間免除する法律の条文で、初度登録から最長10年間(2035年12月まで)適用されます。
- Zulassungsbescheinigung Teil I(車検証)
- ドイツの車両登録証で、総排気量・CO2排出量・初度登録年月などの情報が記載されています。
よくある質問
余談ですが ― なぜドイツはCO2排出量にも課税するのか
ドイツで現在の排気量+CO2排出量方式が導入されたのは2009年7月のことです。それ以前は総排気量だけで税額が決まる仕組みでしたが、EUの環境目標に沿って自動車由来の温室効果ガス削減を後押しするため、CO2排出量という指標が新たに加えられました。この改革により、同じ排気量でも燃費性能の高い車ほど税負担が軽くなる仕組みが生まれています。
CO2排出量の非課税枠は導入当初120g/kmでしたが、2014年1月に95g/kmへ引き下げられました。これは自動車メーカーの燃費改善技術が進んだことを踏まえ、より厳しい基準でなければ環境誘導の効果が薄れてしまうと判断されたためです。今後も技術の進歩に応じて非課税枠がさらに引き下げられる可能性があります。
電気自動車への免税措置は、当初2015年までの期限付きでしたが、その後何度も延長を繰り返し、現在は2030年末までに初度登録された車両であれば最長2035年末まで適用される形になっています。この延長の繰り返しは、EV普及を後押ししたい政策目標と、税収を確保したい財政上の要請との間でせめぎ合いが続いていることを物語っています。