年末調整 還付金計算シミュレーション【令和8年分】

年末調整の還付金・追加徴収額を、国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」の手順どおりに計算するシミュレーター。基礎控除104万円・給与所得控除の最低74万円など令和8年の改正に対応し、配偶者・扶養・保険料・住宅ローン控除も反映できます。

源泉徴収票や給与明細の金額を入れると、12月の年末調整で戻ってくる(または追加で引かれる)所得税の見込み額を計算します。令和8年分は基礎控除の引上げなどの改正が年末調整でまとめて精算されるため、例年より還付が大きくなる人が多い年です。入力した内容はブラウザの中だけで計算し、送信しません。

還付金・追加徴収額のシミュレーション

令和8年分の扶養控除額等の表

控除の種類 控除額(1人当たり)
一般の控除対象扶養親族(16〜18歳・23〜69歳) 38万円
特定扶養親族(19〜22歳) 63万円
老人扶養親族(70歳以上・同居老親等以外) 48万円
老人扶養親族(同居老親等) 58万円
一般の障害者 27万円
特別障害者 40万円
同居特別障害者 75万円
寡婦 27万円
ひとり親 35万円
勤労学生 27万円
基礎控除(本人の合計所得489万円以下) 104万円
基礎控除(489万円超655万円以下/655万円超2,350万円以下) 67万円/62万円

出典: 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」p.56。扶養親族の所得要件は令和8年分から合計所得62万円以下(給与だけなら年収136万円以下)です。

令和8年分の年末調整のための算出所得税額の速算表

課税給与所得金額(A) 算出所得税額
1,950,000円以下 (A) × 5%
1,950,000円超 3,300,000円以下 (A) × 10% − 97,500円
3,300,000円超 6,950,000円以下 (A) × 20% − 427,500円
6,950,000円超 9,000,000円以下 (A) × 23% − 636,000円
9,000,000円超 18,000,000円以下 (A) × 33% − 1,536,000円
18,000,000円超 18,050,000円以下 (A) × 40% − 2,796,000円

出典: 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」p.55。課税給与所得金額の1,000円未満は切り捨て、求めた税額から住宅ローン控除を引いた額に102.1%を掛け、100円未満を切り捨てた額が年調年税額です。

年末調整の還付金計算とは

年末調整は、毎月の給与や賞与から仮の金額で天引きしてきた所得税を、12月に1年分の正しい税額へ精算する手続きです。正しい税額は、給与の総額から給与所得控除を差し引き、さらに社会保険料・生命保険料・配偶者・扶養などの所得控除を差し引いた課税所得に税率を掛けて求めます。天引きの合計がこの税額より多ければ差額が還付され、少なければ12月や1月の給与から追加で差し引かれます。

このシミュレーターは、勤務先が使う国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」の手順と表をそのまま再現しています。給与所得控除後の金額は計算式ではなく年末調整用の早見表の刻みで求め、課税所得の1,000円未満切り捨て、102.1%の復興特別所得税、年税額の100円未満切り捨てまで同じ順で計算します。令和8年分は基礎控除が最大104万円、給与所得控除の最低額が74万円に引き上げられ、改正分は12月の年末調整でまとめて精算されるため、例年より還付が大きくなりやすい年です。

この計算に使っている基準

税率・保険料率などの法定の値は、次の公的機関が公表しているものを使用しています。制度改正により変わることがあるため、重要な判断をされる際は一次情報もあわせてご確認ください。

  • 基礎控除・給与所得控除 — 国税庁 2026-01〜2027-12 適用 / 最終確認 2026-10-17
  • 給与所得控除(令和8・9年分は最低74万円) — 国税庁 2026-01〜2027-12 適用 / 最終確認 2026-10-17
  • 年末調整の計算手順・控除額・速算表(令和8年分 年末調整のしかた) — 国税庁 2026-01〜2026-12 適用 / 最終確認 2026-10-28

値の調べ方と保ち方について(編集方針)

年末調整シミュレーターの使い方

  1. 給与の総額と源泉徴収税額を入れる 1月から12月までの給与・賞与の総額と、明細の「所得税」欄の合計を入れます。12月分がまだなら、11月までの実績に12月の見込みを足した金額で構いません。
  2. 社会保険料と保険料控除を入れる 天引きされた社会保険料の合計に、自分で払った国民年金や iDeCo の掛金を足します。生命保険料と地震保険料は、支払額ではなく控除額を入れます。
  3. 配偶者・扶養親族を選ぶ 配偶者の年齢区分と合計所得、扶養親族の人数を年齢区分ごとに入れます。19〜22歳で扶養から外れた子は「特定親族」として所得を入れます。
  4. 結果と内訳を確かめる 還付額か追加徴収額が大きく表示され、その下に源泉徴収簿と同じ順の内訳が出ます。勤務先から渡される源泉徴収票の金額と見比べられます。

使いこなすためのヒント

  • 生命保険料は2026年分から、23歳未満の扶養親族がいると新生命保険料の一般枠の上限が6万円に広がります。保険会社の控除証明書と生命保険料控除の計算ツールで控除額を求めてから入れてください。
  • 医療費控除とふるさと納税(寄附金控除)は年末調整では精算されません。還付を受けるには確定申告(還付申告)が必要で、還付申告は翌年1月1日から5年間提出できます(ふるさと納税はワンストップ特例を使えば申告は不要で、翌年の住民税から差し引かれます)。
  • 住宅ローン控除は1年目だけ確定申告が必要で、2年目以降は勤務先に申告書を出せば年末調整で受けられます。
  • 12月に支給される賞与の源泉徴収をしないで精算する勤務先もあります。その場合は12月分の所得税を足さずに入力すると実際の精算額に近づきます。

年末調整シミュレーションの活用シーン

12月の給与の手取りを見込む

還付は12月か1月の給与に上乗せされるのが一般的です。年末の出費の計画を立てる前に、戻ってくる金額の目安をつかめます。

配偶者や子の働き方を決める

配偶者の年収が136万円・169万円を超えたときや、大学生の子のアルバイト収入が増えたとき、控除がどれだけ減って還付がどう変わるかを比べられます。

年末調整の結果を確かめる

勤務先から渡された源泉徴収票の「源泉徴収税額」と、このツールの年調年税額を見比べ、扶養の申告漏れや保険料控除の入れ忘れがないか確認できます。

iDeCo や生命保険の効果を確かめる

iDeCo の掛金や保険料を増やした場合に、所得税がいくら戻るかを試算できます。住民税への効果は住民税の計算ツールで確かめられます。

年末調整の用語集

年調年税額
年末調整で確定する1年分の所得税と復興特別所得税の合計です。年調所得税額に102.1%を掛け、100円未満を切り捨てて求めます。源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄に載る金額です。
給与所得控除後の給与等の金額
給与の総額から給与所得控除を差し引いた金額で、いわば給与の「所得」です。年末調整では、660万円未満は国税庁の早見表の刻みで求めます。
所得金額調整控除
給与が850万円を超える人のうち、23歳未満の扶養親族や特別障害者の家族がいる人などが受けられる控除です。(給与−850万円)×10%を、最大15万円まで給与所得から差し引きます。
特定親族特別控除
2025年分から始まった控除で、19〜22歳の子などの合計所得が62万円超123万円以下で扶養から外れても、所得に応じて最大63万円を差し引けます。
配偶者特別控除
配偶者の合計所得が62万円を超えて配偶者控除を受けられないときに、133万円以下まで段階的に受けられる控除です。本人の合計所得が1,000万円を超えると受けられません。
合計所得金額
給与所得や事業所得などの所得の合計です。給与だけなら「給与所得控除後の給与等の金額(調整控除後)」と同じで、基礎控除や配偶者控除の区分の判定に使います。

年末調整の還付金についてよくある質問

多くの勤務先では12月の給与か、1月の給与に上乗せして支払われます。勤務先が年末調整を行った月の源泉所得税から差し引いて還付する仕組みのため、時期は勤務先の給与計算の締め日によります。

令和8年度の税制改正で、基礎控除が最大104万円、給与所得控除の最低額が74万円に引き上げられました。改正は12月1日施行で、11月までの源泉徴収には反映されず、12月の年末調整でまとめて精算されるためです。

年の途中で扶養親族が減った、配偶者の収入が増えて控除が減った、賞与が多く源泉徴収が少なめだった、などで天引きの合計が年税額より少ないときです。不足額は12月や翌年1月の給与から差し引かれます。

受けられません。医療費控除・寄附金控除・雑損控除は確定申告で受けます。ふるさと納税はワンストップ特例を使えば確定申告は不要ですが、所得税ではなく翌年の住民税から差し引かれます。

その年の12月まで在籍し、扶養控除等申告書を出している勤務先があれば受けられます。2か所以上で働く場合は、申告書を出した主たる勤務先だけが年末調整をします。
ツールくん

余談ですが ― 年末調整は日本独特の仕組みです

会社員の所得税を勤務先が1年分まとめて精算する年末調整は、1947年(昭和22年)の所得税法の全文改正で導入された仕組みです。給与の源泉徴収はそれより前の1940年に始まっていましたが、この改正で申告納税制度が採り入れられたのにあわせ、給与所得者については勤務先が控除の確認から精算までを行い、大半の会社員が確定申告をせずに済む形が整えられました。

その分、勤務先の手間は大きく、国税庁の「年末調整のしかた」は令和8年分で64ページの冊子になっています。給与所得控除後の金額を引く早見表は、所得税法の別表第五として法律そのものに定められていて、220万円以上660万円未満は4,000円ごとの刻みで金額が決まっています(660万円以上は計算式で1円単位)。そのため、この範囲で同じ刻みの中なら、給与が数千円違っても給与所得は同じ額になります。

令和8年分は、改正が12月1日に施行されて年末調整で一括精算されるという珍しい形になりました。源泉徴収税額表の改正は翌年分からのため、令和8年中の天引きは旧来の水準のまま行われ、その差がこの冬の還付にまとめて上乗せされます。