新NISAシミュレーター(つみたて投資枠・成長投資枠)

つみたて投資枠・成長投資枠それぞれの積立額と想定利回りを入力すると、非課税保有限度額(生涯1800万円)を考慮した将来評価額と、課税口座と比べた節税額をシミュレーションします。

新NISAシミュレーターとは

新NISAシミュレーターは、2024年から始まった新しいNISA制度のもとで「つみたて投資枠」「成長投資枠」にそれぞれいくら積み立てると、将来どのくらいの評価額になるかを試算するツールです。毎月の積立額(つみたて投資枠)と年間の一括投資額(成長投資枠)、想定利回り、積立年数を入力すると、年間投資枠(つみたて120万円・成長240万円)と生涯非課税保有限度額(1800万円、うち成長投資枠1200万円)の上限を考慮したうえで、非課税で運用した場合の最終評価額を計算します。

新NISAは旧制度と異なり非課税保有期間が無期限化され、つみたて投資枠と成長投資枠を同時に利用できるようになりました。一方で「毎月いくら積み立てれば生涯投資枠をどのくらいのペースで使い切るか」「一括投資と積立投資を組み合わせるとどう評価額が変わるか」は制度の説明だけでは分かりにくく、実際に数字を入れて試算しないと感覚をつかみにくい部分です。本ツールは、この2つの枠を併用した場合の枠消化のペースと、課税口座で同じ投資をした場合との差額(節税額の目安)を同時に確認できるようにしています。

新NISAシミュレーターの使い方

  1. つみたて投資枠の毎月の積立額を入力する 上限は月10万円(年120万円)です。スライダーまたは数値入力で0〜10万円の範囲で指定します。
  2. 成長投資枠の年間投資額を入力する 上限は年240万円です。年初に一括投資する前提で計算されます。つみたて投資枠と併用できます。
  3. 想定年利率を入力する 長期の投資信託であれば3〜7%程度を目安に、楽観的なケースと保守的なケースの両方を試すのがおすすめです。
  4. 積立年数を入力する 1〜50年の範囲で指定できます。生涯非課税保有限度額に到達する年が分かるよう、長めの年数で試すと枠消化のペースを確認しやすくなります。
  5. 結果とグラフを確認する 最終評価額・運用益・課税口座だった場合との比較額が表示され、評価額の推移グラフと年別内訳テーブルで途中経過も確認できます。

使いこなすためのヒント

  • つみたて投資枠だけで生涯上限1800万円を使い切るには、月10万円(年120万円)のペースでも15年かかります。成長投資枠を併用すると枠消化のペースを早められます。
  • 想定利回りを変えて何度も試算し、楽観的なケースと保守的なケースの両方で結果を見ておくと、リスクに対する心構えができます。
  • 本ツールの「課税口座だった場合」との差額が、そのままNISAを使うことで得られる節税メリットの目安になります。
  • 年間投資枠(つみたて120万円・成長240万円)は使い切れなかった分を翌年に繰り越すことはできません。毎年コンスタントに投資するのが枠を有効活用するコツです。

新NISAシミュレーターの活用シーン

老後資金の準備として積立額の目安を決めたい

毎月の積立額と積立年数を変えながら試算し、退職までに必要な資産額に届くかを確認できます。より詳しい生活費・年金を踏まえた必要額の計算は老後資金計算で行うと精度が上がります。

つみたてNISAから新NISAへの移行を検討している

旧つみたてNISA(年40万円)と比べて年間投資枠が120万円に拡大された新NISAで、同じ利回り・年数の場合にどれだけ最終評価額が変わるかを比較できます。旧NISAの非課税枠は新NISAの生涯投資枠とは別枠で残る点も踏まえて計画を立てられます。

成長投資枠でボーナスなどを一括投資したい

つみたて投資枠を0円にして成長投資枠だけを入力すれば、年初一括投資のみのシミュレーションになります。つみたてとの併用パターンと比較して、枠消化のペースの違いを確認できます。

課税口座と比べてどれだけ得になるか知りたい

同じ積立額・利回りで運用した場合の課税口座(譲渡益に20.315%課税)の最終評価額を並べて表示するため、NISAの非課税メリットを金額で把握できます。より一般的な複利計算は投資利回り計算でも確認できます。

新NISA関連用語集

つみたて投資枠
長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託・ETFが対象の非課税投資枠です。年間投資枠は120万円(月10万円相当)で、毎月一定額を積み立てる使い方に向いています。
成長投資枠
上場株式・投資信託など対象商品の幅が広い非課税投資枠です。年間投資枠は240万円で、まとまった資金の一括投資にも使えます。つみたて投資枠と同時に利用できます。
非課税保有限度額
つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて生涯で非課税保有できる上限額(1800万円)です。うち成長投資枠は1200万円が上限で、売却すると翌年以降に枠が復活します。
非課税保有期間の無期限化
2023年までの旧NISAでは非課税で保有できる期間に期限(一般NISA5年・つみたてNISA20年)がありましたが、新NISAではこの期限が撤廃され、売却するまでずっと運用益が非課税になります。
生涯投資枠の復活
NISA口座で保有する商品を売却すると、その商品の購入時の価格(簿価)分だけ非課税保有限度額が翌年以降に復活する仕組みです。ただし年間投資枠の上限自体は復活しないため、同じ年のうちの再利用はできません。
譲渡益課税(20.315%)
課税口座(特定口座・一般口座)で投資信託や株式を売却して得た利益にかかる税率です。所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%の合計で、NISA口座内の運用益にはこの税金がかかりません。

よくある質問

いいえ、できません。NISA口座内の売却損は税制上「なかったもの」として扱われるため、課税口座(特定口座・一般口座)の利益と相殺することはできず、譲渡損失の繰越控除も利用できません。

はい、併用可能です。年間最大360万円(つみたて120万円+成長240万円)まで投資でき、生涯非課税保有限度額1800万円(うち成長投資枠は1200万円まで)の範囲内で両方の枠を活用できます。

売却した商品の簿価(購入時の価格)分だけ枠が翌年以降に復活します。ただし年間投資枠(つみたて120万円・成長240万円)の上限は復活しないため、同じ年のうちに再利用することはできません。

旧NISAの非課税枠は新NISAの生涯投資枠(1800万円)とは別枠として扱われ、新NISA開始後もそれぞれの非課税期間満了まで非課税で保有を続けられます。ロールオーバー(新NISAへの移管)はできません。
ツールくん

余談ですが ― 「NISA」の名前の由来と新旧制度の違い

NISA(Nippon Individual Savings Account、少額投資非課税制度)という名称は、2008年からイギリスで導入されている個人貯蓄口座制度「ISA(Individual Savings Account)」に、日本の頭文字「N」を冠して名付けられました。日本版の少額投資非課税制度として2014年に開始されて以来、制度改正を重ねてきています。

2024年から始まった新NISAは、旧制度(一般NISA・つみたてNISA)が抱えていた「非課税期間が5年・20年と有限で、期限が来ると課税口座に払い出すか売却するかの判断を迫られる」という制約を撤廃し、非課税保有期間を無期限化した点が最大の変更点です。また、旧制度では一般NISAとつみたてNISAのどちらか一方しか選べませんでしたが、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠を同時に利用できるようになり、年間投資枠も旧つみたてNISA(年40万円)の3倍にあたる120万円に拡大されました。

金融庁の調査によれば、新NISA開始後の口座開設数・買付額は旧制度と比較して大幅に増加しており、「貯蓄から投資へ」という政策目標が一定程度奏功していることがうかがえます。一方で、非課税というメリットの裏側には元本割れのリスクが常に存在するため、生涯投資枠を急いで使い切ることよりも、自分のリスク許容度に合った金額を継続して積み立てることが、長期の資産形成では重要とされています。