LC共振周波数計算ツール(コイル・コンデンサの共振回路)
コイル(L)とコンデンサ(C)からなるLC共振回路の共振周波数を計算します。周波数・インダクタンス・キャパシタンスのいずれかを残り2つから逆算でき、特性インピーダンスも同時に求められます。
使い方のヒント
- 「計算したい値」を切り替えると、共振周波数・インダクタンス・キャパシタンスのいずれかを残り2つの値から逆算できます。ラジオのチューニング回路やフィルタ設計で必要な値をすぐに求められます。
- 実際の回路にはコイルの巻線抵抗やコンデンサの等価直列抵抗(ESR)などの寄生成分が存在するため、理想式で求めた共振周波数とわずかにずれることがあります。
- 特性インピーダンス(Z₀)はRFフィルタやアンテナ整合回路の設計時に、負荷インピーダンスとの整合を検討する目安として役立ちます。
- 単位はH/mH/µH/nH、F/mF/µF/nF/pF、Hz/kHz/MHz/GHzから選べるので、部品表示(例: 100µH、220pF)のままの数値を入力できます。
よくある質問
ラジオ受信機の選局(チューニング)回路、無線通信のフィルタ、発振回路など、特定の周波数だけを選択的に通過・除去したい場面で広く使われています。初期のラジオ受信機では可変コンデンサでLC回路の共振周波数を変え、聞きたい放送局を選局していました。
LC回路の角周波数は ω = 1/√(LC) で表され、これを周波数 f = ω/(2π) に変換すると f = 1/(2π√(LC)) になります。この式はウィリアム・トムソン(ケルビン卿)が1853年に発表したことから、トムソンの公式と呼ばれています。
LまたはCを大きくすると共振周波数は低くなります。公式の分母にLとCの積の平方根があるため両者は反比例の関係にあり、LC積が大きいほど周波数は下がります。
Z₀ = √(L/C) で求まる値で、LC回路がエネルギーをやり取りする際の電圧と電流の比を表します。フィルタ設計やRF回路の整合において、負荷インピーダンスとの整合具合を判断する基準値として使われます。
余談ですが ― LC共振回路とラジオの歴史
LC共振回路の原理は19世紀後半に確立され、20世紀初頭のラジオ放送の実用化を支えました。当時のラジオ受信機は、アンテナで受けた微弱な電波の中から聞きたい放送局の周波数だけを取り出す必要があり、可変コンデンサでキャパシタンスを変化させて共振周波数を目的の放送局の周波数に一致させる「同調(チューニング)」という操作を行っていました。
公式名にもなっているウィリアム・トムソン(後のケルビン卿)は、1853年に電気振動回路の理論を発表し、LC回路が特定の周波数で共振する現象を数式で説明しました。この式は現在でもラジオ・テレビのチューナーだけでなく、無線通信の送受信回路、ノイズ除去フィルタ、金属探知機など幅広い分野で使われ続けています。
現代ではデジタル信号処理やPLL(位相同期ループ)を使った選局方式が主流になりましたが、アナログ回路としてのLC共振回路は今なお高周波回路の基礎として、電子工学の教育カリキュラムで最初に学ぶ内容の一つになっています。