オイラーのφ関数(トーシェント関数・互いに素な数の個数)計算機

整数 N(1〜1,000,000)を入力すると、N と互いに素な 1〜N の整数の個数(オイラーのφ関数 φ(N))を、答えだけでなく素因数分解と計算式つきで即時表示します。1〜100のφ(n)早見表も無料で見られます。

1〜100 のφ(n)早見表

1から100までの整数について、素因数分解とオイラーのφ関数の値をまとめた一覧表です。

N 素因数分解 φ(n)
1 1 1
2 2 1
3 3 2
4 2² 2
5 5 4
6 2 × 3 2
7 7 6
8 2³ 4
9 3² 6
10 2 × 5 4
11 11 10
12 2² × 3 4
13 13 12
14 2 × 7 6
15 3 × 5 8
16 2⁴ 8
17 17 16
18 2 × 3² 6
19 19 18
20 2² × 5 8
21 3 × 7 12
22 2 × 11 10
23 23 22
24 2³ × 3 8
25 5² 20
26 2 × 13 12
27 3³ 18
28 2² × 7 12
29 29 28
30 2 × 3 × 5 8
31 31 30
32 2⁵ 16
33 3 × 11 20
34 2 × 17 16
35 5 × 7 24
36 2² × 3² 12
37 37 36
38 2 × 19 18
39 3 × 13 24
40 2³ × 5 16
41 41 40
42 2 × 3 × 7 12
43 43 42
44 2² × 11 20
45 3² × 5 24
46 2 × 23 22
47 47 46
48 2⁴ × 3 16
49 7² 42
50 2 × 5² 20
51 3 × 17 32
52 2² × 13 24
53 53 52
54 2 × 3³ 18
55 5 × 11 40
56 2³ × 7 24
57 3 × 19 36
58 2 × 29 28
59 59 58
60 2² × 3 × 5 16
61 61 60
62 2 × 31 30
63 3² × 7 36
64 2⁶ 32
65 5 × 13 48
66 2 × 3 × 11 20
67 67 66
68 2² × 17 32
69 3 × 23 44
70 2 × 5 × 7 24
71 71 70
72 2³ × 3² 24
73 73 72
74 2 × 37 36
75 3 × 5² 40
76 2² × 19 36
77 7 × 11 60
78 2 × 3 × 13 24
79 79 78
80 2⁴ × 5 32
81 3⁴ 54
82 2 × 41 40
83 83 82
84 2² × 3 × 7 24
85 5 × 17 64
86 2 × 43 42
87 3 × 29 56
88 2³ × 11 40
89 89 88
90 2 × 3² × 5 24
91 7 × 13 72
92 2² × 23 44
93 3 × 31 60
94 2 × 47 46
95 5 × 19 72
96 2⁵ × 3 32
97 97 96
98 2 × 7² 42
99 3² × 11 60
100 2² × 5² 40

オイラーのφ関数とは

オイラーのφ関数(トーシェント関数)φ(n) は、1から n までの整数のうち n と互いに素なものが何個あるかを表す関数です。互いに素とは最大公約数が1であること、つまり共通の素因数を持たないことを指します。たとえば φ(9) は、9と共通の素因数を持たない 1・2・4・5・7・8 の6個を数えて6になります。

このツールは整数 N を入れるだけで φ(N) を求め、答えだけでなく **N の素因数分解と、そこから φ(N) を導く計算式**も並べて表示します。計算式は φ(n) = n × Π(1 − 1/p) で、p は n の相異なる素因数です。同じ素因数が何乗されていても積に現れるのは1回だけで、指数は結果に影響しません。対応範囲は1から1,000,000までで、あわせて1から100までの φ(n) の早見表も載せています。

オイラーのφ関数計算機の使い方

  1. 整数 N を入力する 1以上1,000,000以下の整数を入れます。範囲を外れた値や整数でない値にはエラーが出ます。
  2. φ(N) の値を読む 入力と同時に、N と互いに素な1〜N の整数の個数が表示されます。
  3. 素因数分解を確かめる N がどの素数の積に分かれるかが示されます。φ(N) の値がどこから来ているのかを追う手がかりになります。
  4. 計算式で導き方をたどる φ(n) = n × Π(1 − 1/p) に実際の素因数を当てはめた式が表示されます。手計算の検算にそのまま使えます。
  5. 早見表で他の値と見比べる 1から100までの φ(n) の一覧が下に並んでいます。素数のときに n − 1 になることなど、規則性を目で確かめられます。

使いこなすためのヒント

  • オイラーのφ関数 φ(n)は「1からnまでの整数のうち、nと互いに素な数の個数」を表します。例えば φ(9) = 6(1, 2, 4, 5, 7, 8 の6個がnと互いに素)。
  • nが素数pのときは φ(p) = p − 1 になります。素数と互いに素な数は、その素数自身を除く1からpまでの全ての数だからです。
  • nが2つの相異なる素数p, qの積のとき φ(pq) = (p−1)(q−1) となり、この性質はRSA暗号の鍵生成に直接利用されています。
  • 計算式 φ(n) = n × Π(1 − 1/p) は、nの相異なる素因数pすべてについての積です。指数(べき乗の回数)は結果に影響しません。
  • このツールは1〜1,000,000の範囲に対応しており、試し割り法による素因数分解で瞬時にφ(n)を求めます。

オイラーのφ関数が役立つ場面

整数論の学習と宿題の検算

手で求めた φ(n) が合っているかを確かめられます。素因数分解と計算式が併記されるため、答えだけでなく導き方の誤りも見つけられます。

RSA暗号の仕組みを理解する

RSA暗号では2つの素数 p・q の積 n = pq を公開鍵に使い、秘密鍵を作るのに φ(n) = (p−1)(q−1) が要ります。小さな素数で実際に計算してみると、この関係が具体的につかめます。

オイラーの定理を確かめる

n と互いに素な a について a^φ(n) を n で割った余りが1になる、というのがオイラーの定理です。φ(n) を先に求めておけば、実際に成り立つことを小さな数で試せます。

乗法的関数の性質を観察する

m と n が互いに素なら φ(mn) = φ(m)φ(n) が成り立ちます。早見表の値を組み合わせて、この性質が実際に成立することを確かめられます。

素因数分解そのものを調べたいとき

分解の結果だけが必要な場合は素因数分解を、素数かどうかの判定には素数判定を使ってください。

オイラーのφ関数に関する用語集

オイラーのφ関数(トーシェント関数)
1から n までの整数のうち n と互いに素なものの個数を返す関数です。記号は φ(n) で、18世紀にレオンハルト・オイラーが導入しました。
互いに素
2つの整数の最大公約数が1である状態です。共通の素因数を1つも持たないことと同じ意味になります。
素因数分解
整数を素数の積の形に書き表すことです。φ(n) は n の相異なる素因数だけで決まるため、この分解が計算の出発点になります。
乗法的関数
互いに素な m と n について f(mn) = f(m)f(n) が成り立つ関数です。φ はこの性質を持ち、大きな数の φ を素因数ごとに分けて求められる理由になっています。
オイラーの定理
n と互いに素な整数 a について、a を φ(n) 乗して n で割った余りが必ず1になるという定理です。素数の場合に限った形がフェルマーの小定理です。
RSA暗号
大きな2つの素数の積を公開鍵に使う公開鍵暗号です。秘密鍵の計算に φ(n) が必要で、n を素因数分解できなければ φ(n) も求められないことが安全性の根拠の一つになっています。

よくある質問

整数論の基礎理論としてはもちろん、暗号理論(特にRSA暗号の鍵生成)で中心的な役割を果たします。RSA暗号では秘密鍵を求める計算に φ(n) = (p−1)(q−1) の値が使われます。

慣習として、φ(1) = 1 と定義されています。「1と互いに素な、1以下の整数」は1自身しかありませんが、数学的な整合性(乗法的関数としての性質を保つため)からφ(1)=1と定めるのが標準的な扱いです。

はい。素数pは1とp自身以外に約数を持たないため、1からpまでの整数のうちpと互いに素なものはp自身を除く全て、つまり φ(p) = p − 1 になります。

RSA暗号は2つの大きな素数p, qを掛け合わせた合成数 n = pq を公開鍵の一部にします。秘密鍵を計算するにはφ(n) = (p−1)(q−1)の値が必要ですが、nを素因数分解できなければφ(n)を求められないため、大きな数の素因数分解の困難さがRSA暗号の安全性の土台になっています。
ツールくん

余談ですが ― オイラーが18世紀に見つけた「互いに素」を数える関数

オイラーのφ関数(トーシェント関数)は、18世紀のスイスの数学者レオンハルト・オイラーが1763年頃に導入したとされる関数です。当初は「フェルマーの小定理」を一般の合成数に拡張する過程で研究されており、現在の記号φ(ファイ)が定着したのは後の数学者による整理によるものです。

一見すると素朴な「互いに素な数を数える」という操作ですが、φ(n)には美しい性質がいくつもあります。例えば、nの約数dすべてについてφ(d)を足し合わせると、必ずnそのものに一致します(Σφ(d) = n)。これは初等整数論における基本的な恒等式の一つです。

現代では、φ(n)はRSA暗号の鍵生成に不可欠な役割を果たしています。RSA暗号は2つの大きな素数p, qの積 n = pq を公開鍵の一部として使いますが、秘密鍵を作る際には φ(n) = (p−1)(q−1) の値が必要になります。nを素因数分解できない限りφ(n)を計算できない(少なくとも現在知られているアルゴリズムでは)という事実が、RSA暗号の安全性の根拠の一つになっています。